イスラエル総人口1000万人超:国外へ出る移住者8万2700人と急増中 2025.1.2

2025年1月1日に生まれたイスラエル人 in Beilinson Hospital mother Efrat Gilboa Menashe, center, Roy Gilboa Menashe, left, and midwife Mayson Issa. (Spokesperson's Office/Beilinson Hospital)

2025年を迎えるイスラエルの総人口は、1002万7000人と1000万人を突破した。総人口の内訳は、770万人がユダヤ人で、210万人がアラブ人で、21万6000人は外国人となっている。

昨年生まれた新生児は18万1000人。このうち76%がユダヤ人で、24%がアラブ人だった。やはりアラブ人の方が増加率はユダヤ人を上回っている。

また、総人口が1000万人を超えたとはいえ、この中には、長期滞在の外国人の数が入っているとのことで、イスラエルのユダヤ人人口が増えたと言いきれないとのこと。

また、昨年イスラエルにアリヤ(移住)してきたユダヤ人は、3万1000人だったが、イスラエルのCBS(中東統計局)によると、逆にイスラエルから国外へ移住として出て行ったユダヤ人は、それをはるかに上回る8万2700人に登っていたことがわかった。

一昨年中の国外移住者は5万5000人だったので、急増したことになる。また、2022年までの国外への移住者は、年平均3万人台だったので、明らかに10月7日事件以降、イスラエルから出ていく人が増えていると推測される。ユダヤ機関が必死にアリヤ促進を頑張っているはずである。

しかし、一方で、国外に出ていたのに、イスラエルに戻ってきた人も2万3800人いたので、昨年中にアリヤした3万1000人と合わせて国外からの流入は、合計5万4800人となる。合計すると、移住という分野では、3万人弱を失ったという計算である。

総合的にみると、イスラエルの人口は増加しているとはいえ、増加率においては、一昨年の1.6%が、昨年は1.1%と減少が続いている。

www.timesofisrael.com/israeli-population-growth-slows-as-stats-show-spike-in-residents-moving-abroad/

なお、参考までに、日本の総人口はイスラエルの12倍だが、2024年中に生まれた新生児は68万5000人と、イスラエルの3.7倍にすぎなかった。日本では、人口は急速に減少しており、その減少率は4%に上っている。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。