2025年を迎えるイスラエルの総人口は、1002万7000人と1000万人を突破した。総人口の内訳は、770万人がユダヤ人で、210万人がアラブ人で、21万6000人は外国人となっている。
昨年生まれた新生児は18万1000人。このうち76%がユダヤ人で、24%がアラブ人だった。やはりアラブ人の方が増加率はユダヤ人を上回っている。
また、総人口が1000万人を超えたとはいえ、この中には、長期滞在の外国人の数が入っているとのことで、イスラエルのユダヤ人人口が増えたと言いきれないとのこと。
また、昨年イスラエルにアリヤ(移住)してきたユダヤ人は、3万1000人だったが、イスラエルのCBS(中東統計局)によると、逆にイスラエルから国外へ移住として出て行ったユダヤ人は、それをはるかに上回る8万2700人に登っていたことがわかった。
一昨年中の国外移住者は5万5000人だったので、急増したことになる。また、2022年までの国外への移住者は、年平均3万人台だったので、明らかに10月7日事件以降、イスラエルから出ていく人が増えていると推測される。ユダヤ機関が必死にアリヤ促進を頑張っているはずである。
しかし、一方で、国外に出ていたのに、イスラエルに戻ってきた人も2万3800人いたので、昨年中にアリヤした3万1000人と合わせて国外からの流入は、合計5万4800人となる。合計すると、移住という分野では、3万人弱を失ったという計算である。
総合的にみると、イスラエルの人口は増加しているとはいえ、増加率においては、一昨年の1.6%が、昨年は1.1%と減少が続いている。
なお、参考までに、日本の総人口はイスラエルの12倍だが、2024年中に生まれた新生児は68万5000人と、イスラエルの3.7倍にすぎなかった。日本では、人口は急速に減少しており、その減少率は4%に上っている。