目次
ナスララ党首暗殺その後
27日(金)夕方のベイルートへの空爆でナスララ党首が死亡した。
IDFに続いて、夜には、ヒズボラもこれを認める声明を出し、これからもガザとパレスチナ人を支援し、レバノン市民を守るために戦い続けると宣言した。
イスラエル軍はその後もヒズボラの武器や施設の破壊、ヒズボラ幹部暗殺を継続している。
29日朝、イスラエル地上軍が、国境周辺のヒズボラを殲滅するため、小規模にレバノン領内に入ったとの情報が出回っている。しかし、まだ一部のメディアが報じているだけで、確実な情報ではない。
ヒズボラは、日中や夕方など、不定期で、数時間おきにロケット弾を北部ツファットや、ティベリアなど広範囲に発射しているが、危険なものは、すべて迎撃できており、イスラエル側に大きな被害は報告されていない。
しかし、ヒズボラのロケット弾は、エルサレム北部、ラマラなど西岸地区パレスチナ地域に向けても発射された他、29日早朝には、ヨルダンの首都アンマン南東部の町(レバノン国境から160キロ)の空き地にも着弾した。
こちらも被害はなかったが、発射ミスともいえるような動きである。
www.timesofisrael.com/liveblog_entry/jordan-says-rocket-fired-from-lebanon-lands-outside-amman/
さらにイエメンのフーシ派が、27日にアシュケロンへ地対地弾道ミサイルを発射したのに続いて、28日夕方、地対地弾道ミサイルを発射。
イスラエル中部でサイレンが鳴った。アローミサイルが、大気圏外で迎撃し、大きな破片が、エルサレム郊外のツール・ハダッサ付近の道路に落下したが負傷者はなし。
これについて、フーシ派は、この時間にアメリカから帰国予定だったネタニヤフ首相を標的にしたと言っていた。
イスラエル国内では、ナスララ党首死亡後の大規模な反撃に備え、イスラエル北部での集会は屋内でも150人以下、北部以外でも集会は1000人以下とするなど警戒に備えている。
仕事や教育活動は、シャルターが近くにある場合にのみ許可とされている。ベン・グリオン空港でも多くの便が遅延など混乱があった。
しかし、テルアビブや、ナハリヤでは、ナスララ党首の死亡を祝って、スイーツを配る様子もみられた。
レバノン国内の様子
ベイルートで今回攻撃された地域に住む住民たちは、避難したものの、行くところがなく大勢が野宿していた。
ナスララ党首の死亡が確認された27日午後には、数百人のレバノン人たちが、抗議デモを行った。路上で、「アラーは偉大なり」と言いながら胸を叩いて泣きたり、感情的になっている人もいた。
ヒズボラ支持者たちは、空中に向かって銃を発射し、悲しみを表現していた。
www.timesofisrael.com/crying-out-in-disbelief-hezbollah-backers-across-lebanon-mourn-nasrallah/
イランはハメネイ師が5日間の服喪指示
ナスララ党首の死は、イランにとってかなり大きな喪失であるとみられている。今後どう出るのか、国内では、意見が割れているとの情報もある。
イランでは、ナスララ党首死亡後、ハメネイ師が「殉教者の血は必ず報復される」と言いながら、身の危険を感じたのか、今は安全な場所へ避難したと伝えられている。その後、5日間の服喪を宣言した。
www.timesofisrael.com/irans-khamenei-moved-to-secure-location-after-israel-kills-hassan-nasrallah/
シリアではスンニ派反政府勢力が祝賀
一方、シリア内戦において、シリア政府を支援したシーア派のヒズボラと苦戦させられたスンニ派反政府政府勢力は、ナスララ党首の死を歓喜し、祝賀の様相であった。
I'm in idlib right now and the Syrians are out on the streets celebrating rumours of the death of Nasrallah, the leader of Hezbollah, aka Hezboshaytan!
Just a few days ago Hezboshaytan bombed a village here, today we buried a 1 year old baby and his mother that were killed. pic.twitter.com/bCUufPFS8w
— muslim daily (@muslimdaily_) September 27, 2024
これらの勢力は、ネタニヤフ首相とイスラエルに感謝するとまで言っていた。