イスラエル国内で続く反ガザ戦デモにピカチュウ登場:空軍ベテラン1000人が反戦要求に署名 2025.4.10

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エルサレムの反ガザ戦争デモにピカチュウも登場

イスラエル国内では、とにかく人質を取り戻すことを最優先とし、ガザでの戦闘をやめてただちに交渉をするよう訴えるデモが大規模に継続されている。

ガザに残されている人質54人、うち24人が生存しているとみられているが、今ガザへの大規模攻撃の下、食糧も減っている。人質の立場は、限りなく危険でしかない。家族たちやその支持者たちは、継続して政府に、ハマスとの交渉再開を訴えている。

エルサレムでは、9日(水)、首相官邸に近い、パリスクエアの噴水前で、小規模ではあったが、反戦デモが行われた。デモ隊は、ヘブライ語、英語、アラビア語で、ガザでの戦争を止めるように、またイスラエル人に対しては、従軍に応じないよう、呼びかけた。

やがて警察ともみあいになり、7人が逮捕された。その中には、ピカチュウも立っており、一緒にもみくちゃになっていた。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/7-arrested-during-jerusalem-protest-denouncing-the-war-in-gaza/

なお、ピカチュウは日本のキャラだが、アメリカでは、反トランプデモに登場。トルコでも最近、相当大規模な反政府デモになっているが、そこにも登場している。

なぜかわからないが、世界でピカチュウが、反政府デモのシンボルのようになっている。

イスラエル空軍ベテランパイロット1000人が反戦要求に署名

IAF pilots prepare to take off from the Ramon Airbase in southern Israel for strikes against the Houthis in Yemen, January 10, 2025. (Israel Defense Forces)

4月8日(火)、イスラエル空軍の現役(約10%?)と予備役パイロットたち1000人が、ハマス殲滅にならなかったとしても、今すぐ戦争を停止し、人質を取り戻すことを最優先にすべきだとの書簡に署名し、国内で発行される複数の新聞に掲載、発表された。

5人以外は全員フルネームでの署名であった。

パイロットたちは、このために、従軍をボイコットするようにとは呼びかけていない。

しかし、戦争の継続は、目標達成への前進はもたらさないだけでなく、人質、イスラエル兵と罪のない民間人の死をもたらすだけだと訴えている。

またこの戦争は、国家安全保障ではなく、政治的個人的利益のために行われていると主張している。

報道によると、イスラエル空軍のバル司令官は、これを阻止しようとしていたとのこと。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/despite-iaf-pressure-pilots-aircrew-publish-letter-demanding-return-of-hostages-even-at-cost-of-ending-war/

石のひとりごと

IAF全体でみれば、1000人は一部ではあるが、1000人ほぼ全員のパイロットがフルネームで署名したことは、小さいことではない。イスラエルは確かに民主国家であり、それは軍隊においてもということである。

ネタニヤフ首相のしていることに同意していない市民は少なくない。しかし、イスラエルにとって最善は一体何かは、神のみが知っている。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。