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テルアビブ近郊でバス3台連続爆発:被害者なしの奇跡
2月20日夜、人質3人ともう一人の遺体が、ガザからイスラエルに返還された日の夜、午後20時半、テルアビブに近い、バット・ヤムと、ホロンの駐車場で、バス3台が続け様に爆発し、炎上する事件が発生した。
しかし、乗客も運転手も誰も乗っていなかったため、奇跡的に犠牲者も負傷者も出なかった。広い駐車場で、周囲の車両に被害が及ぶこともなかった。
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時限爆弾が予定より早く爆発した奇跡
ホロンで炎上したバスには、不発の爆弾が2個(各5キロ)残っており、これらから、爆発の原因は、仕掛けられた時限爆弾だったと考えられている。
おそらく、翌21日(金)朝の混み合う時間に爆発する計画だったところ、時間設定を間違ったか何かで前夜に爆発したものと見られている。
特にバットヤムのバスのケースでは、乗客が不審なバッグがあると運転手に警告し、乗客全員がバスを降りてバスが空っぽになったところで、車内で爆発が発生したという。(写真のバス:完全にバスが崩壊している)
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警察は複数のテロリストが関わっていると見て、捜査を急いでいる。
しかし、これだけの大規模なテロ計画であったにもかかわらず、犠牲者がゼロということは、まさに奇跡だったと言われている。
国内公共交通の治安強化
運輸省は、すべてのバス、列車、ライトレールの運行を一時停止して、安全の確認を指示した。現在モロッコを訪問中のモロッコから、直ちに帰国するとのこと。
イスラエルでは2000年代初頭、バスでの自爆テロが頻発し、バスの運転手は、乗客の様子に目を光らせたが、同様の指示が運転手に発せられた。エルサレムのライトレール、ベン・グリオン空港でも警備が強化される。
西岸地区のハマスがイスラエルへの聖戦を宣言
テルアビブの警察署長ハイム・サルガロフ氏によると、爆弾は即席のもので、西岸地区で作られているもののようであるため、西岸地区のテロ組織によるものと推測されている。
その後、西岸地区の「ツルカレム大隊」と呼ばれるハマスの組織が、犯行は認めてはいないが、「占領者が我々の土地にいる限り、殉教者の復讐がなくなることはない。これはジハード(聖戦)なのであり、勝利か、そうでないなら殉教だ」との声明をテレグダムに発表した。
西岸地区でのイスラエルとパレスチナテロ組織摘発「鉄の壁」作戦強化へ
お伝えしてきたように、イスラエルは、西岸地区のハマス他テロ組織が、イスラエル国内でテロを決行する危険性が高まっているため、事前に摘発する「鉄の壁作戦」を、1月20日から続けている。
カッツ防衛相は、西岸地区での監視を強化するとともに、作戦に3大隊を増援すると言っている。