ギリシャといえば、少し前まで経済がどん底で、実際にはすでに破綻していて、相当厳しい緊縮財政を条件にようやくEUに残留したような国である。キプロスも同様の厳しい状況にある。しかも、両国ともシリアからの難民が群衆となっておしよせて危機的状況にある。
そのギリシャのチプラス首相と、キプロスのアナスタシアデス大統領が、そろってイスラエルのネタニヤフ首相を訪問。28日、3者で会談を行った。主な議題は、ハイファ沖でみつかった天然ガスである。ハイファ沖ということは、キプロス、ギリシャと面していることを意味する。
3国は共に委員会を設立し、イスラエルからキプロス、ギリシャを経由してヨーロッパへ続くパイプラインを設置しすることで合意した。またこの他にも、水源や観光などの分野で協力して行くことで合意した。経済が破綻しきっているギリシャとキプロスの経済回復への一端になればと期待される。
2010年までイスラエルにとっての最も友好的な隣人は、トルコだった。2010年のナビ・マルマラ事件(トルコからガザへ向った”人道支援船”とイスラエル軍の衝突)以来、トルコとの関係はまだ修復できそうにない。最も親しい隣人は、今はギリシャとキプロス、ということになりそうである。
*注)トルコとの関係は政治上は冷えきっているが、ビジネスは水面下で変わらず継続されている。ただし、トルコは最近テロが続き、クルド人との対立、シリア空爆にも参入するなど、なかなか忙しく、イスラエルとの関係回復への交渉も進んでいるようで進んでいない、というのが現状のようである。
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