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イラン攻撃は避けられない!?
イランの300発以上にのぼるUAV(無人機)やミサイルを99%迎撃してから2日がすぎた。イランと世界は、これからイスラエルがどう出るのか、固唾をのむように見守っている。
アメリカと国際社会は、今回、イランの攻撃を99%迎撃したこと自体が勝利であり、イランはもう攻撃を諦めるから反撃はするべきではないと、イスラエルに自制を要求している。
イスラエルの戦時内閣(ネタニヤフ首相、ガラント防衛相、ガンツ元IDF参謀総長で野党代表と防衛関係者たち)は、日曜に続いて、昨日月曜にも、イランにどう対処するかの論議を行った。
結果、イランに対する明確で強力な、しかし、戦火が拡大しない形での攻撃を実施する方向で決定したと、イスラエルのチャンネル12が伝えた。
また、イスラエル軍のハレヴィ参謀総長も、イランが攻撃目標としてUAVやミサイル攻撃を受け、小さいながらも被害を受けた、ネゲブ地方のネバティム基地を訪問し、イランはこのツケを支払うことになると宣言している。
イスラエルがイランへの攻撃をする背景:標的は核施設の可能性も
イスラエルが、イランへの攻撃をせずにすますことができない理由は、イラン、また中東の掟はそれほど甘くないということである。
今回、イランにあれだけの攻撃を許してしまったということは、イランへの抑止力がもはや効かなくなっていたことを表している。このまま何もしないでおくと、弱みととらえられ、イランはさらに思い上がってくることになる。
実際、イラン傀儡のハマスが、強気になり始めており、ヒズボラやフーシ派のイスラエル攻撃も続いている。国内のテロも増える傾向にある。
中東では、防衛能力があるだけでは十分ではない。より強力な攻撃能力を思い知らせて、相手に抑止させるしかないのである。
では戦火を拡大しないよう、イランを攻撃するとは、どんな攻撃かと考えた際に、可能性として上がってくるのが、サイバー攻撃や、国営の石油インフラへの攻撃などだが、イスラエルが、強力なと攻撃と強調していることから、イランの核施設への攻撃の可能性も懸念されている。
イランの核施設で核兵器開発が進んでいる疑惑については国際社会も懸念していることなので、これを破壊して、イランの核兵器開発を少なくとも遅らせることができれば、イスラエルだけが非難されることも避けられる可能性がある。
IAEA(国際原子力機関)のグロッシー代表よると、イランは、万が一に備え、14日(日)は、核施設を閉鎖していた。15日に再開しているが、IAEAの査察官は16日(火)に入るとのこと。
しかし、IAEAのグロッシ氏は。イスラエルがイランの原子力施設を攻撃する可能性は常にあるとして、今こそ自制をと語っている。
一方で、やはりさすがに、イランへの直接の攻撃はせず、シリア、レバノンを攻撃するに止めるのではないかとの見方もある。