イスラエルとパレスチナが協力:エボラ熱対策 2014.10.13

西アフリカのエボラ熱が、急速に西アフリカ以外の場所でも広がり始めている。死者は現在4033人。感染が確認されている人は8300人以上。

アメリカでは、1人の患者が死亡したが、その治療にあたった医療スタッフがあらたに発病し、隔離された。(感染の原因は医療スタッフのミス)

こうした事態を受けてアメリカでは、ニューヨークなど主要な5つの空港で、西アフリカから来る人々のスクリーニングを始めている。ロンドンでは、万が一に備えて、隔離施設の準備と医療スタッフの訓練を行っている。

イスラエルも、アフリカからの来訪者が多い国である。特に今週からのクリスチャンの仮庵の祭り(4500人参加)で、アフリカからも多数の参加者がイスラエルに来ている。

これを受けて、イスラエルは、ベングリオン空港に隔離施設を設置。医療スタッフを配備した。またイスラエルは、パレスチナ自治政府とヨルダンの医療スタッフの訓練を行い、エボラ熱が、この地域に入らないよう、協力することになっている。

<日本は?>

日本は、災害王国で、災害が確実に来るとわかっている時でも、実際に何かが起こるまでは、効果的な対策をとるということが苦手である。まだ起こっていないことを想定して準備すると言う能力にはどうも欠けているように思う。

エボラ熱は、入って来てからの対策では遅い。実際に患者が発生して大騒ぎするまでに準備(空港、隔離施設の確認と医療スタッフの訓練)だけでもしておいてもらいたいと思うのだが。。。今は、とりあえず、台風と火山の噴火で手一杯というところか。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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