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イランとヒズボラが報復を宣言
1日、シリアのダマスカスで、イラン大使館の隣で、イスラエルによるものとみられている攻撃を受けて、イラン革命防衛隊のシリアとレバノンの最高司令官モハンマド・レザ・ザヘディ含め、高官ら7人が死亡した。イランからヒズボラへの連絡と武器供与に大きな打撃になったとみられている。
イスラエルは攻撃をしたとの声明を出していないが、イランのライシ大統領は、イスラエルによるものと断定して非難声明を出し、「臆病者の犯罪が報復されないままではおかれない」と語った。
イランのイスラム最高指導者のハメネイ師(写真AFP)は、「悪のシオニスト政権が、自分を守るために盲目的な暗殺を行った」と表明した。
イランとヒズボラは、報復を宣言している。イランの首都テヘランでは、イスラエルとその同盟国アメリカの国旗を燃やすデモが行われた。
しかし、イランは、本格的な戦争は避けるとの見方もあり、今後、イランが本当にイスラエルやアメリカを攻撃してくるのか、ヒズボラやハマス、フーシ派を扇動してくるのかは、まだ明らかではない。
ロシアの要請で緊急国連安保理開催:イランが報復の権利を主張
ロシアは、シリアのイラン領事館が攻撃されたとすれば、これは国際法に違反するとして、ロシアにとっても、この事件は全く受け入れられないと述べ、イスラエルを非難するべく、国連安全保障理事会を開催するよう要請を出した。(ウクライナへの侵略攻撃を行なっているロシアがこれを言うのもどうかと思うのだが。。)
www.jpost.com/breaking-news/article-794880
これを受けて、2日午後、ニューヨークの国連本部では、緊急の安全保障理事会が開催された。
イラン代表は、イランは忍耐を続けてきたがもう限界だとし、「断固たる対応」をする権利があると主張した。ロシアは、イスラエルが中東の紛争を煽っていると非難した。
これに対し、アメリカは、攻撃された建物が領事館であったかどうかはまだ未確認だと反論。地域の紛争を煽っているのはイランの方だと反論した。理事国は次々に紛争が、地域に拡大することを懸念すると表明している。
なお、肝心のイスラエルは、ダマスカスのイラン領事館への攻撃については、認める声明は出していない。安保理の結果がどうなるかは不明。
www3.nhk.or.jp/news/html/20240403/k10014410891000.html
石のひとりごと
ガザのハマスを無力化するまで、停戦しないと主張するイスラエルは、主張し続けている。
しかし、シリアでのイラン革命防衛隊幹部への攻撃で紛争拡大の懸念が一気に高まっていること、またこでに、ガザでNGOの支援スタッフへの誤爆と続いているので、今後、イスラエルへのガザ停戦への圧力が高まる可能性が出てきている。
アメリカは、最近、イスラエルと意見が合わない様相にある。ガザでのNPO誤爆においてはイスラエルを激しく非難した。そうした中、今回の安保理では、イスラエルを擁護する発言をしていたことに、なんとなく驚きと小さな感動も覚えた。
別の記事では、ブリンケン国務長官が、イスラエルが、2005年にガザから撤退して以来、何度も戦争があったことを思い返す記事があった。アメリカはやはり、イスラエルにとっては、同盟国なのだろう。。と期待したい。
いずれにしても、イランはイスラエルとアメリカを「小さいサタンと大きいサタン」と言い、セットで考えている。イランとロシアに対して、イスラエルとアメリカが対立する図式、目にはみえないが、やはり背後に聖書の神とそれに逆らう者という図式なのだろう。