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イスラエル軍が南レバノンのヒズボラ地点大規模攻撃

2025年11月6日(木)、イスラエル軍が南レバノンのヒズボラ関連地点への大規模な攻撃を実施。
レバノン保健省によると、この攻撃で1人負傷した。しかし、これに先立つこの日の攻撃で1人死亡とのこと。
レバノン南部では、ヒズボラの再武装が拡大しており、イスラエルは、これは合意違反だとして、ヒズボラが非武装化しないなら、もっと大きな攻撃になると警告を発した。イスラエル北部でも戦争が再開になるのではないかとの懸念が広がっている。
エスカレートしていたヒズボラ情勢のこれまでの経過
ヒズボラは、2023年10月8日のハマスのイスラエル奇襲を支援するとして、北部からイスラエルへの攻撃を開始した。しかし、イスラエルの反撃で、ヒズボラは弱体化。レバノン政府に大きな影響を与えていたヒズボラが弱体化したことで、レバノンでは新政府が立ち上がった。
これを受けて、2024年11月、イスラエルとレバノン政府は、ヒズボラは、イスラエルとレバノンの国境から30キロ以上離れた、リタニ川より北(イスラエルとの国境から4キロ地点から24キロ地点まで)撤退することで停戦合意となった。
この時、リタニ川より南部地域にあるヒズボラの拠点は、レバノン政府が排除し、全国的にヒズボラを非武装化することで合意した。その後、レバノン政府は、ヒズボラ非武装化に奔走した。
しかし、レバノン政府によるヒズボラ排斥には、限界があったことから、レバノン南部については、イスラエル軍が時々入って、ヒズボラの武器庫や拠点、地下トンネルへの攻撃と破壊を繰り返すという状況が続いていた。
しかし約1年後、ヒズボラは非武装化どころか、レバノン南部で、武力を再建する様相になっている。レバノン南部でさえ、この様相なので、それ以外の、制限がかかっていない地域では、ヒズボラが、かなり復活している可能性が高い。一方、レバノン政府は、持ち合わせの武器が底をつく事態になっている。
このため、10月以降ぐらいから、レバノン南部では、イスラエル軍による攻撃が本格化し、攻撃が、頻繁に報告されるようになった。ヒズボラのエリート指導者の死亡も多数報告され、ヒズボラが壮大な葬儀を行う様子も報じられていた。
こうした中、合意の期限切れが近づき、11月、アメリカとエジプトが。レバノン政府に対して、イスラエルとの交渉への圧力をかけていたようである。
ヒズボラは、レバノン政府に対し、イスラエルの“占領”に抵抗する正当な権利があるはずだとして、シオニスト(イスラエル)とは交渉ではなく、約束通り南レバノンから撤退するよう圧力をかけることを要求するとの書面を提出した。
その数時間後の11月6日正午過ぎ(日本時間午後6時過ぎ)、イスラエル軍は、レバノン南部(合意範囲内)の都市タイヤにあるヒズボラ拠点を空爆。
その他、ヒズボラの拠点がある2つの地域住民に、500メートル以上避難するよう警告し、その約1時間後、その地域への大規模な攻撃を実施した。
石のひとりごと
イスラエルを憎む勢力は終ることがない。それこそが、イスラエルの背後におられる神である主が、単なる宗教の対象で終わらないことを示していると思う。
