イスタンブールでの自爆テロで4人の犠牲者が出たが、このうち3人がイスラエル人と確認された。もう一人はイラン人だった。
イスラエルからの特別機で無言の帰国となったのは、すでに名前があがっていたシムハ・ダムリさん(60)、ヨナタン・スヘアさん(40)、アブラハム・ゴールドマンさん(69)の3人。
3人はイスラエルから来ていた2つのツアーグループに参加していた旅行客だった。シムハさんは夫とともに、グルメツアーを楽しんでいたところだった。ヨナタンさんは、妻とともに40才の誕生日祝いをトルコで楽しんでいた。
ゴールドマンさんは、イスラエルでは、ベテランのツアーガイドで、自身も大の旅行好きだったという。妻の共にトルコに来ていて被害にあった。
負傷者10人のうちゴールドマンさんの妻のニツァさんを含む軽傷の5人は、特別機で昨日帰国した。犠牲となったヨナタンさんの妻インバルさんを含む重傷の4人と、同じく犠牲となったシムハさんの夫、アビさん(中等度)を含む計5人は、今もイスタンブールで治療を受けている。イスタンブールにはそれぞれの家族がかけつけて付き添っている。
グループを率いていて自らも負傷したドゥディ・カリタさん(イスラエル人)はトルコの病院から、「グループの人々のために祈ってください。」とフェイスブックに悲痛な書き込みをしている。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4780699,00.html
<テロリストはISIS関係者>
トルコ当局は、DNA判定から、テロリストはメメット・オスター(24)と発表した。オスターはISISに関連する者で、以前からマークされていた人物だった。
トルコはこれまでに事件に関連して5人の身柄を拘束している。今の所、特にイスラエル人旅行者を狙ったテロとは考えられていないようである。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4780724,00.html
*ISISの外国人自爆テロ予備軍
3月10日、ドイツ政府が、トルコからシリアに渡り、ISISとともに戦闘に参加してから母国に戻って、自爆テロ志願者になっている者のリストなるものを入手したと発表した。ドイツの内務省は信憑性があるとしているが、内容の公開はしていない。
こうしたリストについては、スカイニュース(イギリス系)も入手したとしており、それによると、リストに上げられた、シリア帰りのいわば”自爆テロ予備軍”は22000人だという(ニューヨークタイムス)。
www.nytimes.com/2016/03/11/world/europe/germany-isis-list.html?_r=0
またフランスで130人の犠牲者を出すISIS関係者のテロに関して、その主犯と見られていたサラ・アブデスラムが4ヶ月もかかって先週金曜、ようやくブリュッセルで逮捕された。アブデスラムも自爆テロを計画していたが、計画を変更したと自供している。
厳しい指名手配の中、4ヶ月も足下のブリュッセルで隠れ続けることができたのは、それだけ組織的、また非組織的な友人などの協力がなければできないことである。ISIS関係者や隠れ信奉者がヨーロッパに根深く多く潜んでいるとして、懸念が広がっている。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4780873,00.html
*アメリカがISISをジェノサイド宣言
アメリカのケリー国務長官は、ISISがシリア、イラクで行っている残虐行為は「ジェノサイド(民族や宗教を抹消する暴力行為・ホロコースト)」であるとの宣言を行った。
これにより、アメリカのISISへの攻撃方法や、難民受け入れのポリシーに変化が出る可能性もあるが、今の所は不明。
ISISは、欧米アラブ有志国の空爆やロシアの介入で、シリア・イラクでは若干の打撃を受けているが、その分、リビアなど北アフリカやシナイ半島に勢力を伸ばし始めている。
シナイ半島北部エル・アリーシュ(ガザ地区に近い)では19日、ISISが検問所に砲撃を行った。これにより、エジプトの治安部隊少なくとも13人が死亡した。
www.jpost.com/Breaking-News/At-least-13-Egyptian-policemen-killed-in-Sinai-attack-448507