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イエメン・フーシ派が紅海で国際貨物船2隻撃沈
イエメンのフーシ派は、イランの傀儡組織の一つである。フーシ派は、2023年10月7日以降、ガザのハマスに同調するとして、イスラエルに長距離ミサイルを発射。
イエメン沖紅海では、主にイスラエルに関係する貨物船などに海賊のような動きをするようになった。被害にあった船は、これまでに100隻以上と伝えられている。
このため、アメリカとイギリスは、今年3月からフーシ派への本格的な攻撃を開始。5月に、紅海での暴力を停止することと引き換えに、攻撃を停止していた。
しかし、イスラエルへのミサイルは、その後も続いたことから、イスラエル軍が、イエメンの最重要港ホデイダ港や、首都サナアの国際空港を破壊するなど、本格的な打撃を与えることとなった。今はイランもフーシ派への支援ができなくなっているとみられる。
しかし、フーシ派は、強気姿勢を崩していない。
フーシ派たちが掲げるプラカードには、相変わらず、「アラーは最も偉大。アメリカに死を。イスラエルに死を。ユダヤ人に呪いあれ。イスラムに勝利」と書かれている。
7月初頭から、再び、紅海で暴れ始め、これまでに国際船2隻を撃沈した。
最初は、7月6日(日)で、イエメン沖の紅海で、リベリア船籍ギリシャ企業の貨物船マジック・シーズが、ミサイルとドローンによる攻撃を受け、その後、フーシ派の戦闘員が船に乗り込んで、撃沈させた。
This is how Yemen's Houthis sank the MAGIC SEAS ship.
Drone strike, boarding, booby-trapping, and finally detonating the empty ship. pic.twitter.com/LT5UaVlp30
— Clash Report (@clashreport) July 8, 2025
幸い、乗組員22人は、通りかかった船に救出されていた。この時、フーシ派は、船がパレスチナ占領地(イスラエル)に関係していることを攻撃の理由だと述べた。
その翌日7月7日(月)、紅海で、別のリベリア船籍ギリシャ企業が運営する貨物船が、武装したフーシ派が乗っていた小型船から、RPG(携帯型ロケット弾)で攻撃を受け、2日後に沈没した。
この船の乗組員は25人で、このうち21人はフィリピン人だった。このうち、4人が死亡。6人は救出されたが、1人はロシア国籍の船員で、片足を失う重傷を負っていた。
残り12人の生存者は、フーシ派に拉致されたとみられている。フーシ派は、この時も、この船が、イスラエルに向かっていたので攻撃したと言っていた。
www.bbc.com/japanese/articles/cq8z41x4pweo
10日(木)、フーシ派は、イスラエルに物資を届ける船は通さないと主張。イスラエルがパレスチナ地域を占領する限り、船舶への攻撃を続けると言っている。
NHKによると、紅海を通る船の保険料は、2倍になっており、海上物流の高騰が懸念されている。
www3.nhk.or.jp/news/html/20250711/k10014860701000.html
Times of Israel によると、紅海を通る船は、イスラエルと関係ないことを示そうと、公開追跡プロフィールに、「乗組員も経営陣も全員中国人(フーシ派が中国船は襲わないと言っていた)」とか、「乗組員は全員イスラム教徒」などと発信する船もあるとのこと。
イスラエルがアメリカにフーシ派攻撃再開を要請
フーシ派は、その後もイスラエルに対するミサイルを時々発射している。すべて迎撃できているが、イスラエルがまたイエメンへの攻撃をすることになるかもしれない。
イスラエルは、10日、アメリカに、フーシ派への攻撃を再開するよう要請した。
石のひとりごと
フーシ派は、イスラエルに何をされたというのだろうか。人間的な視点だけでは、イスラエルをそこまで憎む理由は、まったくみあたらない。
フーシ派がしていることは、イエメンの国やその人々には、まったく、いっさい、なんの役にも立たないだけでなく、逆に呪いをもたらしているだけである。さらに将来的にも、イスラエルに勝てる見込みもないのである。
それでもフーシ派は、イスラムの神、アラーを前に出しつつ、聖書を基準とするイスラエル、またユダヤ人を呪おうとしている。
そこから見えてくることは、聖書の神を憎む悪い霊が背景にいて、イスラエルだけでなく、フーシ派自身とイエメンの人々をも苦しめている絵図が見えてくるのである。
