アメリカとイランがトルコで直接交渉へ:イランは強気もホルムズ海峡での実弾軍事訓練はなしと 2026.2.2

US President Donald Trump (left) speaks to reporters while in flight on Air Force One to Joint Base Andrews, Maryland, on January 11, 2026. (AP/Julia Demaree Nikhinson); Iranian supreme leader, Ayatollah Ali Khamenei speaks in a meeting, in Tehran, Iran, January 3, 2026. (Office of the Iranian Supreme Leader via AP)

アメリカとイランがトルコで直接交渉の可能性

アメリカとイランの睨み合いが過激になりつつあり、中東を巻き込む戦争になる可能性が高まっている。この週末は特に激動だった。

その中で、2月2日(月)、アメリカのメディア、アクシオスが、アメリカとイランは、双方が、緊張を終わらせるための交渉に応じる用意があると表明したと伝えた。

トランプ大統領は、交渉は今週中にも行われる可能性を示唆した。今週中のイラン攻撃はないかもとの見方も出ている。

交渉はトルコの首都アンカラで行われる予定で、イラン当局者と、アメリカからはウィトコフ特使が来る事になっている。トルコ、カタール、エジプトが準備を進めているとのこと。

本当に実現するかどうか。また実現したとして、イランがアメリカの言う通りにするとは考えにくいが、なんとか大きな戦争にならないことを願うまでである。

www.timesofisrael.com/us-iran-ready-to-talk-with-mediators-organizing-meeting-in-ankara-report/

以下は、今週末の流れである。

緊張続くイランVSアメリカとEU

1)アメリカとEU

on Jan. 23, 2026. (Mass Communication Specialist Seaman Daniel Kimmelman/U.S. Navy via AP)

緊張が最高度にあるアメリカとイラン。現時点で、イランに向けて特に配備されたアメリカ軍は、駆逐艦6隻、航空母艦1隻(最新F35戦闘機など航空機70機(90機との情報も)運用可能)、沿岸戦闘艦3隻となっている。

トランプ大統領は、このように、強大な軍事力による介入を示唆しつつ、イランに、核兵器開発を放棄するよう詰め寄っている。

こうした中、EUは、イランのIRGC(革命防衛隊)をテロ組織と認定。イランの核兵器開発抑制については、EUもアメリカと同様であることを表明した。

1)イランで爆発2回:ハメネイ師は強硬姿勢崩さず

こうした中、イランでは、1月31日(土)、2回の爆発が発生。少なくとも5人が死亡した。

1回目は、南部の港バンダル・アッバスで、発生した爆発で、4歳女児1人が死亡。14人が負傷した。ガスの爆発とみられている。このバンダル・アッバスは、ホルムズ海峡を挟んでオマーンに面しており、重要な港がある町である。この港は、昨年4月にも大きな爆発を経験しており、この時は1000人以上が犠牲になっていた町である。

続いて、イラクとの国境に近いアフバズでも爆発が発生。4人が死亡した。こちらもガスの爆発だった。

緊張の中での爆発だったこともあり、世界に緊張が走った。しかし、イランがアメリカやイスラエルを避難することはなく、イスラエルも攻撃を否定した。その後、この問題が大きく報じられることはなくなっている。

イランからは、1月31日(日)、地下に避難していると言われていたイスラム最高指導者ハメネイ師(86)が、イスラム革命47周年を記念する日に、公に現れ、ホメイニ師の墓で祈る様子を公開した。

この日は、1979年に発生したイスラム革命でホメイニ師が帰国し、今のイラン共和国を設立した記念日とされている。

www.timesofisrael.com/khamenei-makes-first-public-appearance-in-weeks-as-iran-makes-new-threats-against-us-israel/

その翌2月1日(日)、ハメネイ師は、「もしアメリカがイランを攻撃したら、地域紛争に拡大するだろう。トランプ大統領は、船を多数運び込んだと言っているが、イランはそんなことには怯まない。脅威に動揺することはない」との強気の声明を出した。

www.timesofisrael.com/khamenei-makes-first-public-appearance-in-weeks-as-iran-makes-new-threats-against-us-israel/

イラン政権は、国内で発生した大規模な反政府デモは、クーデターだと位置付けており、アメリカとシオニスト(イスラエル)が煽ったものだと主張している。以下は、イラン議会で、「アメリカに死を」「イスラエルに死を」「ヨーロッパは恥を知れ」と叫ぶ様子。報じたのはイラン国営放送だった。

www.timesofisrael.com/in-direct-threat-khamenei-warns-of-regional-war-if-us-attacks-iran/

3)イランのホルムズ会場での実弾軍事訓練はなし

イランは、2月1日(日)から2日(月)、ホルムズ海峡での実弾軍事訓練を行う予定と表明。

緊張が高まっていた。ホルムズ海峡は、イランとオマーンの間の幅わすか33キロしかない海峡である。

狭い中で、世界の石油輸出の5分の1を担うタンカーが出入りする。ここで、イランがここで実弾訓練をするというのである。

アメリカは、イランに、アメリカ軍に対するいかなる脅威も戦争に発展すると警告した。

するとイランは、1日(日)になり、「軍事訓練は行わない。メディアが誤って伝えただけだ」と発表した。

www.timesofisrael.com/after-us-warning-iran-say-no-plans-to-carry-out-live-fire-exercises-in-strait-of-hormuz/

*日本は、かつて原油輸入をイランに依存していたため、1973年に中東戦争の煽りを受け、オイルショックに陥ったことがある。

その後日本は、アメリカがイランへの経済制裁をする中、2019年以降、イランからの原油輸入を停止し、UAE、サウジアラビア、クェートなどからの輸入に切り替えている。

www.timesofisrael.com/what-to-know-about-the-strait-of-hormuz-as-iran-plans-military-drill-amid-us-tensions/

KLMは中東へのフライト再開

オランダの航空会社KLMは、先週から、イラン情勢の緊張から、テルアビブ含む中東各地へのフライトを停止させていた。

しかし、1月31日(土)夜から、これを再開。テルアビブへは、2月2日、3日に再開させるとのこと。

www.jpost.com/middle-east/article-885201

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。