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テヘランに続くドーハでのハニエ葬儀:イランとその枢軸はどう出る?
1日、イランのテヘランでハニエとそのボディガードのの葬儀が行われた翌日2日、ハニエの自宅があるカタールのドーハ、その中心的なモスクで葬儀が行われた。
出席者は、カタールの首相と、イランの第一副大統領、トルコ外相、そして、ハニエ後継者と目されるハマスのハレド・マシャアルはじめ、ドーハ在住のハマス指導者らであった。
Amir Sheikh @TamimBinHamad and Father Amir Sheikh Hamad Bin Khalifa Al Thani, among other officials, are seen attending the funeral prayer of Ismail Haniyeh in Doha. pic.twitter.com/lszJWcqD9h
— Doha News (@dohanews) August 2, 2024
イスラム教で喪主というのかどうかはわからないが、ハニエの妻アマルが「ガザの全ての殉教者を覚えてほしい」と語っている。
このモスクは湾岸諸国最大とされ、モスク内外に集まった出席者は数百人。人々は、パレスチナの旗を掲げ、「パレスチナと解放せよ」と書かれたプラカードを掲げている者もあった。
www.timesofisrael.com/hamas-leaders-call-for-revenge-as-haniyehs-funeral-ceremony-held-in-doha/
この葬儀に出席したのは、イランと関係のある組織、国々で、イランと同様、イスラエルへの復讐を叫んでいる。では、それがどう出てくるのか、様々な憶測が飛んでいる。
イランが、直接攻撃するのか、または、その代理組織とも言われるハマス、ヒズボラ、イエメンのシーア派、シリアの親イラン民兵勢力が一致して一気に攻撃するのか、それともばらばらに攻撃するのか。
それらの組織が所属するイラン、イラク、イエメンが、一斉にミサイルを撃ち込んでくる可能性もある。
www.ynetnews.com/article/hkmko3qtr
アメリカが中東へ戦闘機など追加配備
アメリカは1日、ペルシャ湾と地中海東部に空母を含む駆逐艦など12隻以上を派遣すると発表していた。
アメリカの存在が、大きな戦争勃発の抑止になるようにというのが、基本的な考えである。
しかし、2日夜、オースティン米国防相は、イランとその枢軸が一気に動いた時に備え、弾道ミサイルなどを迎撃できる戦闘機や巡洋艦や駆逐艦を、ヨーロッパと中東地域からも追加で発注しており、中東に追加で配備すると表明した。
具体的な内容やその配置については発表されていない。地図は、追加前のアメリカ軍の位置
新米系アラブ諸国はどう出るか決断の時
こうした中、シーア派イスラムのイランとは対立するスンニ派で、イスラエルと和平を結んでいるエジプトやヨルダン、最近国交を再開したUAE、またその直前とも言われているサウジアラビアなどは、今のところほとんどニュースには上がってこない。
これらの国々は、4月にイランが大量にイスラエルにミサイルやドローンを発射した際、アメリカとイスラエルに協力して、それらを迎撃したり、領空にアメリカやイスラエルの戦闘機が入って、それらを撃墜することを認めて、イスラエルの防衛に協力し、世界を驚かせたのであった。
しかし、アラブの正義としては、基本的にパレスチナ人を見捨てるわけにはいかないというジレンマもある。
今回、ガザと隣接するエジプトがイスラエルの防衛に協力しない可能性が出ている。またヨルダンは、4月にアメリカとイスラエルに協力したとして、イランの激しい避難を受けており、今回は、イラン、イスラエル双方の攻撃が上空を使うことは断ると宣言している。
今後、イランとその勢力がどう出てくるのか、親米系のスンニ派諸国はどう出てくるのか。今水面化で様々な交渉や連絡などが行き交っているのかもしれない。
www.ynetnews.com/article/hkmko3qtr
石のひとりごと
地図で見ると、イラン(ペルシャ)、イラク、シリア、レバノンと地続きで、イスラエルへ攻め込む経路ができていることは、前から指摘されていた。
その間にあるイラクの大河ユーフラテス川は、今枯渇が進んでおり、2040年までには、干上がるとの予測もある。
その周辺には、今アメリカ軍が駐留しているので、まだイランからまっすぐにイスラエルへ行くことはできないが、次期大統領が撤退を決めることがあるかもしれない。
その時には、イランに協力しているロシア(濃い赤色)もアメリカを超えることを目的に、イランたちの背後でこれを助けることも十分考えられる。
さらに興味深いことは、このイランの枢軸にサウジアラビアなどの湾岸諸国が入っていないことである(地図の青部分)。この構図は、まさに、エゼキエル書38章に書かれている構図である。
なお、エゼキエル書によれば、一斉攻撃を受けたイスラエルは、絶対勝てるとは思えない、絶望の中で、超自然的に勝つと書かれている。
現時点では、まだアメリカがどういう役割を果たすのかわからないのだが、中東の構図が、エゼキエル書38章の構図になり始めていることは否定できない様相である。
以下は、中東世界情勢に詳しい高原剛一郎氏のエゼキエル書解説(2年前)