パレスチナ人は、イスラエルがイスラムの聖地を奪いに来ると主張するが、現状はその逆で、パレスチナ人がユダヤ人の聖地を奪おうとしているようである。
15日夜、パレスチナの暴徒たちは、西岸地区ナブルス近郊、ヨセフの墓とされるユダヤ教の”聖地”を燃やした。
ヨセフの墓はユダヤ人にとっては聖地だが、西岸地区のパレスチナ自治区にある。パレスチナ人は、ユダヤ人には年に一回しか来る事を赦していなかった。そのヨセフの墓に、今回は火をかけたのである。
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神殿の丘はユダヤ人にとっては最も聖なる地。にもかかわらず、パレスチナ人はユダヤ人が入ると、集団で「アラー・アクバル!(アラーは偉大なり)」と叫んで脅かすなど、相当な嫌みをする。
右派系のユダヤ人が入ってくると、石を投げて暴動をおこし、治安部隊との激しい衝突になる。これを見て、ヨルダンはイスラエルの方を非難。世界もイスラエルを非難する。
アルーツ7によると、パレスチナ自治政府のアッバス議長は、嘆きの壁は、アルアクサモスクの一部であるとして、ユネスコに来週、パレスチナの世界遺産として登録申請する見通しだという。
UNESCOはパレスチナを国と認めたが、遺産指定に関わるメンバー85カ国に中には入っていない。そのため、来週決議が行われる予定のユネスコには、アラブ6カ国(アルジェリア、エジプト、クウェート、モロッコ、チュニジア、アラブ首長国連邦)が代理で申請を行う。
ユネスコは2011年、パレスチナを国として承認し、加盟を認めて、ベツレヘムの生誕教会とパレスチナの世界遺産として登録している。イスラエルは、水面下で、加盟国に賛成しないか、せめて棄権するよう働きかけているという。日本は加盟国である。
これが実現するかどうかは別として、他人の聖地を奪おうとしているのはどちらか、世界はよく考えるべきであろう。
<旧市街・嘆きの壁の様子>
旧市街は多くの治安部隊で警備されているが、以外にも立っているのはかわいらしい若い女性兵士がかなり多かった。女性の方が、ナイフでのテロリストも躊躇するだろうとの計算だろうか。
嘆きの壁は木曜は、通常、多くのバルミツバ(ユダヤ人少年の成人式)が何組も行われ、かなりにぎわう日である。しかし、この木曜、バルミツバは2つしか見なかった。
しかし、観光客は、だいぶ戻っており、ガイドに導かれたグループを何組も見かけた。結婚式もあった。夜にはギバティ(イスラエル陸軍の入隊式)も嘆きの壁で行われた。何があろうが、日常は続くのである。