またイランの闇バイト摘発:治安関係情報流していたイスラエル人3人逮捕 2024.11.1

Photo: AP, AP Photo/Majdi Mohammed, Planet Labs Inc./Handout via REUTERS

イスラエルを亡き者にすると言っているイランだが、そのイランに協力して金をもらうという闇バイトのような、イスラエル人スパイがまた2人摘発、逮捕された。

逮捕されたのは、ロッドに住んでいるラファエル・グリエフ(32)とその妻ララ(32)であった。2人は、治安部隊のあとをつけて、その自宅や車などの写真やビデオをイラン当局に

驚いたことに、グリエフは、アゼルバイジャンからイスラエルへ移住する際に、すでにイランのスパイの一因として移住していた。グリエフがイラン工作員と接触を始めたのは2021年からとみられている。

妻の協力も得ながら、テルアビブの諜報機関モサドや、イスラエル国家治安研究し(INSS)に所属すする研究員の情報を収集していた。特にINSSのある女性研究員の情報を集めていたとのことだが、その仕事で、1日に600ドル(約12万円)を稼いでいた。

日本の闇バイドのように、連絡は高度に暗号化されたアプリを使っていたようである。

グリエフは、またイラン指導者に変わって、イスラエル国内で暗殺を遂行する人物の捜索も行っていた。その他イスラエル国内の電力会社、テルアビブの公共防空壕、ガザの人質の写真など様々な写真などをイランに送っていた。

グリエフ夫妻が、検挙された時点でイランから受け取った給与は2万6000ドル(約400万円)。安易に稼げることから、誘惑に負けたと言っているとのこと。

www.ynetnews.com/article/hk1leemwyg

また2人が摘発された数時間後、テルアビブ近郊のブネイ・ブラックに住む、アシェル・ビニヤミン・ワイスを逮捕した。ワイスは、ある科学者の写真や映像を撮影し、東エルサレム在住で、その科学者を暗殺する使命を受けていた人物に送っていた。

その人物は先月、イランへのスパイ容疑で逮捕されたイスラエル人(ユダヤ人)7人(19-23歳)のうちの一人だった。

mtolive.net/闇バイト!?イスラエル人7人がイランに雇われて/

日本での闇バイトもどきのスパイ行為が、イスラエルの若者の間で広がっている。それがイスラエルを滅ぼそうとするイランによるものなのであり、今特に緊張が高まっている時なので、事態は深刻である。

このイランによる闇バイトがどこまでどう広がっているのか、すぐれたIT技術を持つイスラエルがどう摘発していくのか、注目される。

www.timesofisrael.com/israeli-couple-from-lod-man-from-bnei-brak-are-latest-charged-with-spying-for-iran/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。