またイエメンから弾道ミサイル・迎撃失敗でテルアビブ市街地に着弾 2024.12.21

Israeli emergency responders inspect a crater at the site where a projectile fired from Yemen struck, in Tel Aviv early on December 21, 2024 (Jack GUEZ / AFP)

またイエメンのフーシ派の弾道ミサイルがテルアビブ・ヤッフォに着弾

本日12月21日(土)早朝4時少し前、イエメンからの弾道ミサイルが、テルアビブ周辺に向けて発射され、広範囲の地域でサイレンが鳴らされた。

熟睡していた数百人は飛び起きてシェルターに駆け込んだ。

ミサイルは1発だったが、迎撃に失敗したとみられ、テルアビブ南部ヤッフォの公園に着弾し、クレーターができた。

近隣のアパートでは、衝撃でガラスが割れ3歳の少女を含む16人が破片で軽傷を負った。火災も発生したもようである。21人が、シェルターに逃げる時に負傷し、ショックに陥った人もいた。

この攻撃は、12月19日(木)に、フーシ派からの弾道ミサイルの破片で、ラマットガンの学校が甚大な破損(写真左)を受けてからわずか49時間後のことである。

この間に、イスラエルは、イエメン本土へ、14機の戦闘機を派遣し、首都サナアの石油エネルギー関連施設や、発電所2カ所と3つの港を60発以上で空爆し、大打撃を与えていた。ミサイル発射は困難になったともみられていた。

しかし、フーシ派はひるんでおらず、すぐに弾道ミサイルを撃ち込んできたわけである。この攻撃の後、高官は、「もはやシオニストに隠れる場所はない」との声明を出した。

ネタニヤフ首相は、イランの代理組織は、ハマス、ヒズボラ、シリアのアサド政権だったが、フーシ派もその一つだとし、「イスラエルを攻撃する者は誰でも非常に重い代償を払うということを学ぶことになるだろう。」と述べた。

今後、イスラエルがイエメンを再び攻撃することは避けられないだろう。

www.timesofisrael.com/missile-from-yemen-explodes-in-south-tel-aviv-park-lightly-injuring-16/

石のひとりごと

けたたましいサイレンの音、学校の建物が破壊され、住民がいるアパートにガラスの破片が飛び散っている様子を見ると、かつて、自爆テロが、ヒズボラのミサイルや、自爆テロが相次いでいたころを思い出す。

イスラエル人たちにとっては悪夢がもどってくるような気分ではないかと思う。

ハマス、ヒズボラ、シリア、そしてイエメン、最終的にはイラン・・。まさに次から次へと戦争が終わりなくやってくる。読者に言っておくが、イスラエルは、好きで戦争をしているのでは絶対にない。

攻めて来られるから、反撃しないわけにはいかない。反撃を超えて、次がないようにもしないといけない。しかし、迎撃に失敗はしたが、今回も奇跡的に、重症者や死者は出なかった。

イスラエルを守るのは人ではなく、主である。これからも、主が、イスラエル全土、またイスラエル軍兵士たちを守ってくださるようにと、頼み込む祈りの日々は続きそうである。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。