ガザや西岸地区の問題がエスカレートし、国際社会はハマスとイスラエルの交渉と合意を必死にすすめようとしている。
そうした中で、極右政治家で国内治安相(警察を管轄)のポジションを持つベングビル氏が、13日、ティシャベアブ(神殿崩壊記念日)を記念して、神殿の丘を訪問。ユダヤ人もここで祈るべきだと主張し、多くの活動家が、堂々と祈りを捧げた。
さらにベングビル氏は、神殿の丘で、堂々とハマスとの交渉には反対を表明。交渉ではなく、ハマスを撃滅するべきだと述べた。パレスチナ人への挑発であり、国際社会の反感を買うことにもなる。
神殿の丘は、ユダヤ教の神殿があった場所ではあるが、その後、イスラムの第3の聖地になった場所もある。イスラエルとヨルダンは、「現状維持」の原則で合意しており、それによると、非イスラム教徒も入場は可能だが、そこで祈りを捧げることは禁止となっている。
ベングヴィル氏の護衛をする警察は、共に入場する過激右派ユダヤ人たちに、神殿の丘へ祈りの書を持ち込むこと、祈りは禁止だとその原則を伝えたが、ベングビル氏ら一行はそれを無視し、中で堂々と祈り、歌うことまでした。
幸い、パレスチナ人との衝突にはならなかったが、エジプトと、ヨルダンはベングヴィル氏だけでなく、これを阻止できなかったイスラエル政府も非難した。ネタニヤフ首相は、ベングヴィル氏に対して、「現状維持」は国家間の決まりであって、勝手の変更はできないと言い含めたとのこと。