「イスラエルはユダヤ人国家」法案で内閣紛糾 2014.11.25

日曜、ネタニヤフ首相が強く推進する「イスラエルは、ユダヤ人の国でかつ民主国家」と明記する法案が、多数決で閣議を通過した。水曜には国会審議に入る予定となっていた。

しかし、まだインティファーダの波がおさまりきっていないこともあり、多数決で閣議を通過したとはいえ、反対派は後へは引けないようである。

国会で19議席(120議席中・第二の党)を持ち、財務相のポジションを持つ未来がある党のヤイル・ラピード氏は、「法案に反対しているわけではないが、時期が問題。党として賛成票は投じない。」との方針を明らかにした。

ツィッピー・リブニ法務相は、「まだその準備ができていない。この時期に国会で決議をとれば、過半数をとれない可能性がある。そうなれば法案そのものを失うことになる。」と警告。ごり押しした場合、内閣が崩壊する可能性も指摘する。

これを受けて、ネタニヤフ首相は、国会での審議を1週間延期すると発表した。しかし、ネタニヤフ首相は、この法案がイスラエルの将来のために、絶対必要だと考えている。何が何でも法案を通す意気込みである。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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