9−12日:大型バス突っ込みなど交通事故多発でイスラエル人計12人死亡 2022.9.12

Magen David Adom paramedics at the scene of a car accident at the Be'erotayim Junction in central Israel, August 11, 2022. (Magen David Adom)

イスラエルでは9-12日に間に、大型路線バスに関係する事故が2件、交通事故が4件発生し、市民計12人と胎児1人が死亡した。週末にかけての戦闘で、イスラム聖戦によるテロは回避できたかもしれないが、その後、交通事故でこれほどの死者を出していたということである。

連続事故で計12人死亡

1)エルサレムで大型路線バス突っ込み2件で計4人死亡

11日(木曜)夜、エルサレムの中央バスステーションから、そう遠くないシャムガー・ストリート、そのショッピングセンター前のバス停に立っていた人々に、エゲッドの路線バスが突っ込み、人々がバスの下敷きとなった。

この事故により、オファキム在住のショシャナ・グルステインさん(40)とその娘のハヤ・サラちゃん(7)、ハナちゃん(3)が死亡。ショシャナさんが妊娠後期で、もうすぐ産休に入るところだったので、その胎児も死亡したことになる。事故発生時、ショシャナさんの夫と息子は、別のモールにいたため無事だった。

この事故で負傷して病院に搬送された人は6人。このうち1人は21歳の女性で重症。2人が中等度の負傷とされている。

運転手は、なんらかのバスの技術的な異常を修正するため、バスの外に出ていたところ、バスが急に発進してころがっていってしまったとのことである。

エルサレムでは、上記事故の2日前の9日、上記事故現場にも近いエレミヤフ・ストリートでまだ補修中のビルに、エゲッドの路線バスが突っ込み、歩いていた70歳の男性が負傷。搬送先の病院で死亡していた。運転手(40)はなんらかの原因で制御不能に陥っていたとのことだが詳細は不明。

www.timesofisrael.com/one-person-killed-two-injured-in-jerusalem-bus-crash/

イスラエルの路線バス会社エゲッドは、全国規模で展開する最大手のバス会社で、かなり頻繁に便利に走ってくれている。しかし、エゲッドによると、最近バス運転手が、本来必要な数より5000人以上不足と、深刻な人材不足に陥っており、個々の運転手たちに相当な負担がかかっていたとのことであった。

2)10-12日(水曜から木曜)の24時間に発生した交通事故で8人死亡

10日、西岸地区にあるアリエル市に近い、5号線のオラニット交差点で、パレスチナ人が盗んだ車を運転していて追突し、あわてて逆走したために、正面衝突が発生。このパレスチナ人と、衝突された車に乗っていたチャンネル12のジャーナリストの父親が死亡。

また同じ日、ハイファ南東部の国道65号線で、オートバイ2台と普通車の事故があり、オートバイに乗っていた男性(25)が死亡した。

www.timesofisrael.com/3-killed-in-2-traffic-accidents-in-israel-and-west-bank/

11日には、ネタニヤ付近、国道57号線で、普通車とトラックが衝突し、54歳の女性と7歳の女児が死亡。またテルアビブ郊外のホロンで、トラック同士の接触事故が発生。運転手の一人(40)が死亡した。

www.timesofisrael.com/6-killed-in-traffic-accidents-across-israel-and-west-bank-in-just-one-day/

12日に入ってきたニュースによると、12日早朝、まだ暗い中、南部ヤド・モルデカイに近い国道4号線で、2台の車が衝突し、2人が負傷した。これを見て別の車の運転手2人が、負傷者を助けるために国道を横断しようとしたところ、2人ともはねられて死亡した。はねた車に関する情報はない。

www.timesofisrael.com/two-killed-while-crossing-highway-to-help-motorists-in-separate-crash/

イスラエルの交通事故死者数は、2021年中、336人。10万人中の数値は4.2で、世界33位であった。(日本は、2021年中の交通事故死者は2636人で、10万人中の数値は2.80で世界44位)

www.globalnote.jp/post-10281.html

石のひとりごと

ガザでの戦闘が終わり、おおむね成功と喜んだ直後のこの悲惨すぎる事態に、なんとも言葉がない・・・。

特にエゲッドバスのつっこみで、もうすぐ子供が生まれる予定だった妊娠後期の妻と、まだ幼い2人の娘を全部一度に亡くした夫と息子のためのとりなしが急務である。

葬儀は今日金曜朝に予定されているとのこと。新しい子供の到着直前という、幸せの絶頂にあったこの家族を襲ったこの突然の事故の中、今、葬儀と安息日を迎えようとする遺族のことを思うと、こちらまで混乱しそうである。イスラエルでは、事故現場にすでに心理的ケアの派遣していたとのことであったが、今も続けてケアがなされていることと思う。

タイミング的にも、イスラム聖戦によるテロでイスラエル人殺害に失敗した、いわば主とは反対の霊的勢力が動いたのか。。いずれにしても、あまりにも多くの死者がでていることと、それぞれの家族にとってはそれが全てであるので、こういうコメントがふさわしくないとは思いつつも、イスラエルという国が、徹底的に高慢になってはならないということか。。とも考えさせられる。いずれにしても、この国はやはりとりなしを必要としているということだろう。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。