23日、アメリカの議会では、検討されていたテイラー法案が通過した。
これは、2016年、イスラエルへ旅行中に、テルアビブでパレスチナ人テロリストに殺害されたアメリカ軍人テイラー・フォースさん(当時29)を覚え、パレスチナ自治政府が、テロリストやその家族への高額な報酬支給をやめない限り、アメリカからのパレスチナ支援を差し止めるとう法案である。
これを受けてアッバス議長は、表沙汰にはしていなかったこれまでテロリストへの報酬支給を、正式に行うと発表した。反発、または逆ギレと言ってもよいだろう。
パレスチナ・メディア・ウオッチによると、2018年度に自治政府がイスラエルの刑務所にいるパレスチナ人らに支払った報酬は、総額5億5000万シェケル(約170億円)。テロ行為で、死亡したパレスチナ人らへは、6億8700万シェケル(約210億円)
パレスチナ自治政府の年間予算が、155億シェケルで、そのうちの12億シェケル(約7%)がテロリストへの給与である。
アッバス議長が、アメリカに対して逆ギレできるということは、アメリカ以外にもパレスチナ自治政府を支援する国々がいるということなのであろうか。イランとか。。
<ハマスへガザ返還を要求:アッバス議長>
22日、ガザ地区へ入ろうとしたパレスチナ自治政府のハムダラ首相が、暗殺未遂にあったことはお伝えした通り。
以後、ハマスとパレスチナ自治政府の関係は非常に悪化している。アッバス議長は、ハマスに、「ガザを乗っ取った。すぐに返還せよ」と訴えている。アッバス議長はまた、ハマスが合意事項を履行していないとも訴えている。
・・が、この直後にガザでは上記記事のような混乱に陥ったわけである。アッバス議長は、ガザで多数のパレスチナ人が死亡したことを受けて、「国家的追悼」を宣言した。
www.timesofisrael.com/abbas-warns-hamas-hand-over-gaza-back-to-the-palestinian-authority/