日本でも反イスラエル事件!?:京都のホテルが国の戦犯疑惑理由にイスラエル人の予約をキャンセル 2024.6.18

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世界で、反イスラエル、反ユダヤ主義のデモが沸騰する中、日本ではそう言う動きは、ほとんどないとして、イスラエルからは、大勢の観光客がおしよせている。

こうした中、京都のホテルが、国際社会からイスラエルが戦争犯罪の疑惑があると言われていることを理由に、イスラエル人の予約をキャンセルしていたことが明らかになった。

これを受けて、在日イスラエル大使館のコーヘン大使は、抗議の手紙をホテルに送っていた。この一件は、今、イスラエルだけでなく、日本国内のSNSでも、かなり出回っている。

イスラエル人観光客の予約をキャンセル:京都のホテル

現地メディア、Y ネットによると、イスラエル人アレックスさんは、京都のマテリアホテルでの宿泊を予約をしていた。しかし、その後、ホテルのマネージャーから、予約をキャンセルしなければならなくなったとの連絡を受けたという。

その理由として、今のガザでのイスラエル軍の行動が、ジュネーブ協定によると人道問題に触れているとして、戦争犯罪の可能性があるとされていることをあげ、そのイスラエルの国民を宿泊させた場合、ホテルもまた、共犯者に挙げられる可能性があるためとしている。

このことを知った在日イスラエル大使館のコーヘン大使は、このマネージャーの行為を徹底的に調査し、解雇するよう求める手紙をホテルに出していた。

コーヘン大使によると、ホテルが、予約をキャンセルした際、マネージャーは、アレックスさんが、軍関係者かどうかを聞かずにキャンセルしていた。このため、明らかに国を土台にした差別行為だと訴えている。

コーヘン大使は、また日本の関連する当局にも連絡し、ホテルに対する調査と今後の対策を求めたとのこと。

この記事によると、コーヘン大使は、観光客を大切にする日本で、このようなことが起こったのはじめてだと語っていた。

www.ynetnews.com/travel/article/bjjt8p6ra?utm_source=ynetnews.com&utm_medium=Share&utm_campaign=Whatsapp&utm_term=bjjt8p6ra&utm_content=Article

現地在住のシオンとの架け橋の記者によると、現地でも結構話題になっているとのこと。この記事によると、今年4月までは、イスラエル人もこのホテルに宿泊していたという。

また、この件に関係したホテルのマネージャーは、ブラジル人のジェレニモ・ゲレス氏だった。最近、イスラエルとブラジルの関係は今悪化しており、特にこの5月からは、在イスラエル・ブラジル大使が召喚されて帰国している。

時期からして、その影響もありうるのではとの推測も書かれている。

note.com/zion_bridge/n/n1ad4e5d20188?fbclid=IwZXh0bgNhZW0CMTEAAR2UwTYV1HKwyZJ3Bcxo6zYr0J3VRudxUUYJSnKvQBlYCGbRNGfN0Va-yI8_aem_Ccjb0QxEj3Hy9Jn3TI-scA

*ホテルマテリアル

hotelmaterial.kyoto

ホテルマテリアルは、京都区東山区にあるホテルで、トリップアドバイザーでは1泊が、6月24日の段階で1万3000円となっている。星3つ。おしゃれな感じのホテルである。

石のひとりごと

シオンとの架け橋さんの説明にはなるほどと思わされた。しかし、最初にこの記事を見た時は、ホテル側が、自分も戦犯とされる可能性を懸念するのでと理由を説明しているところに、石橋を叩いて渡る保守的な日本人の過剰ともいえる、自己防衛も思わされた。

それにしても、丁寧に説明はしているのだが、結局は自分を守るために、お客様が困ることもしかたなしという、なんとも悲しい対応である。

イスラエルが本当に戦犯をしているのかどうか、確認はしたのだろうか。もし自分が、イスラエルのホテルからこんな理由で、キャンセルされたらどんな気持ちになるだろうか。

6月初頭、イスラエルに往復した時の飛行機は、往復共に、イスラエル人で満員だった。隣に座ったイスラエル人たちは、日本を楽しみにしていた。数ヶ月で2回目の訪問になると言っていた女性もいた。兵役を終えて旅行に出てくる若者もいた。

イスラエルでは、いつ何がおこるかわからない。だから、戦争の中でも、できるだけ、楽しめる時は楽しむ。家族にもそうするようにすすめて、こうして旅行にも出てくるのである。

保守的で、社会に流されやすい日本。世界の反イスラエル、反ユダヤ主義が入ってこないように。

第二次世界大戦の時に、ヨーロッパのユダヤ難民を違和感なく受け入れた当時の日本人のように、これからも、イスラエル人たちが休息し、楽しめる国として、安心して、来てくれるようにと思う。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。