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ガザ中南部戦闘続行:トンネルは予想以上の700キロメートルあるか
イスラエル軍は、特にガザ中南部で、今もトンネルや武器の摘発が続けられている。これに伴う武装ハマスとの銃撃戦は続いている。南部では、特にハン・ユニスにて、シンワルはじめ特に司令官らに向けた捜索と戦闘が続けられている。
新たな発見としては、ハマスの地下トンネルの全長は400キロと見られていたが、560-700キロともっと長いことがわかってきた。これは、東京から岡山までの距離に近いということである。このどこかに人質もいるのだが、なかなか見つからないのも理解できる。
www.timesofisrael.com/gaza-tunnels-stretch-at-least-350-miles-far-longer-than-past-estimate-report/
www.israelnationalnews.com/news/383690
IDFは、トンネル1本につき300万ドルかかると訴えている。
ガザ中北部から部隊撤退2回目:ガザからロケット弾50発以上
1)攻撃規模さらに縮小・ピンポイント攻撃へのステージアップへ
ガザ北部について、イスラエル軍は、ハマスをかなり一掃したと判断。同時に長引く戦争で、経済への影響、また若い世代の学業への影響が大きいことから、大規模短期決戦から、小規模確実戦闘を継続しさせ、確実に、ハマス司令部とその武力の解体を狙う作戦に移行しつつある。
ガザへの攻撃規模が縮小されれば、民間人の犠牲が抑えられるとともに、物資の搬入がさらに拡大する。これにより、ガザ市民の生活改善にも繋がり、国際社会からの非難を軽減させる狙いがあるとみられる。
イスラエル軍は、先に予備役兵からなる部隊を撤退させていたが、今週15日、第二弾となる大きな部隊を、ガザ中部から一時撤退させた。その中には精鋭中の精鋭、ゴラニ部隊も含まれていた。部隊を休息させた後、あらたな訓練を行い、精鋭部隊的な攻撃という次のステージへの移行に備えるとのことである。
この後、15日だけで、物資を積んだトラック227台がチェックを完了し、ラファ検問所から111台、ケレン・ショムロン検問所から116台がガザ内部へと物資の搬入を実施したとのこと。
2)ガザからイスラエル南部ネティボットへロケット弾連発50発以上:家屋ダメージ
ところが、第二弾となる、イスラエルの大部隊がガザ中部から撤退した翌日の16日、その撤退した地域からイスラエル南部、ネティボットに向けて、50発以上のロケット弾が発射された。(メディアによっては25発のところもあり)
これほどのロケット弾を全部迎撃できるはずもなく、ネティボットの店舗や倉庫に着弾し、大きなダメージを受けた。幸い、屋外で働いていた人々をぎりぎりはずしており、人的な被害は発生しなかった。
Footage from the Netivot area shows a rocket fired from the Gaza Strip narrowly missing a group of Israelis working outside the southern city, as more than 20 projectiles are intercepted by the Iron Dome over the area. Hamas has claimed responsibility for the barrage pic.twitter.com/BJWXSSNOdI
— Emanuel (Mannie) Fabian (@manniefabian) January 16, 2024
ガラント防衛相は、部隊を撤退させるにあたり、ガザ北中部の地域ではハマス一掃を完了したと正式に発表していたのだが、この攻撃からは、ハマス一掃は、まだまだ程遠いことを市民たちに自覚させることとなった。
I24newは、「今日は戦闘開始から102日目だが、この光景は、戦闘第一日目と似ている。」といいながらこのニュースを伝えている。要は、ハマスをまだまだ蹴散らしてないという印象だということである。
なお、イスラエルは、この後、ロケット弾を発射した地点への空爆を実施。この時に、ハマスのスパイ探査の責任者であるビラル・ノファルを殺害したと発表した。ノファルの死亡はハマスに大きな打撃になるとみられている。
石のひとりごと
ただ一介のテロ組織のハマスと、世界最強(力量ではなく戦闘能力)においては世界最強を言われるイスラエル軍が、戦っているのだが、イスラエル軍が意外にも手こずっていて、どうにもプライドが砕かれているように見えなくもない。
ネタニヤフ首相は、そうとうしたたかな政治戦略家ではあるが、軍人ではないことと、健康状態ももしかしたらすぐれないこともあり、どうにもこれまでに比べると影はうすい。またど素人の個人的な直感だけだが、ガラント防衛相は、どこか後手、対策が遅い、浅いというイメージを感じる。
なので、イスラエル人たちが、感じないはずはなく、政府、市民の間でも、今の戦時内閣は変えた方がいいという声もなんとなくわからないでもない。しかし、戦争中に指導者を変えることは決して賢明なことではない。分裂こそがイスラエルの危機になる。ではどうしたらいいのか。。最大の知恵者である主にとりなしを!
わたしが、あなたの神、主である。わたしはあなたをエジプトの地から連れ上った。あなたの口を大きくあけよ。わたしが、それを満たそう。しかしわが民は、わたしの声を聞かず、イスラエルは、わたしに従わなかった。
それでわたしは、彼らをかたくなな心のままに任せ、自分たちのおもんばかりのままに歩かせた。ああ、ただ、わが民がわたしに聞き従い、イスラエルが、わたしの道を歩いたのだったら。わたしはただちに、彼らの敵を征服し、彼らの仇に、わたしの手を向けたのに。(詩篇81:10-14)