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来月のラマダンを前に、なんとか一部でも人質を解放し、戦闘を落ち着かせようと、アメリカ、カタール、エジプトが、イスラエルとハマスの交渉を取り持とうと仲介の努力を続けている。一方、イスラエルは、ラファへの攻撃の準備を進めており、どういう結果になるのか注目されている。
一時停戦と人質一部解放に向けた交渉
来月に始まるラマダンを前に、なんとか一時停戦と人質解放をという交渉が、続けられている。カイロに続いてパリでは、アメリカ、イスラエル、カタール、エジプトの4者の代表が、交渉を行い、イスラエルを含め、一応の合意に達したと伝えられた。
それによると、イスラエルは、人質解放を目的として、6週間の停戦(ラマダン全期間含む)を実施する。解放されるとする人質h、女性、子供、高齢者、女性兵士、病人など約40人で、この代替として、イスラエルは、テロ容疑で逮捕されているパレスチナ人数百人を解放する。イスラエル軍は、南部では駐留を続けるが、北部からは撤退するという内容である。
イスラエル戦時内閣は、昨日これを議論し、黙認したと伝えられる一方、ネタニヤフ首相が、交換するパレスチナ人テロリストの中でも高レベルの者については、パレスチナ人社会の中ではなく、カタールへ解放することや、ハマスが釈放する場合の人質の名簿を前もって提出することなど、細かい条件を出しているとの情報もある。
今後、カタールにて、さらに踏み込んだ具体的な議論が行われる。イスラエルからの交渉団もカタール入りしている。
しかし、これまでの交渉には、肝心のハマスが入っていないということである。ハマスは、イスラエル軍がガザから完全撤退することを条件に挙げており、今の合意条件では受け入れない可能性もある。少なくとも40人が戻ってくる可能性はないとはいえないが、まだ決定したわけではない。
イスラエル軍が避難民保護案含むラファ攻撃案を戦時内閣に提出
イスラエル軍は、ラファに、ハマス戦闘部隊全6部隊のうち4部隊がいると見ている。
イスラエル軍は、26日での戦時内閣に、ラファ侵攻の作戦案を、戦時内閣に提出した。その中には、内容については明らかではないが、140万人とも言われるガザ避難民の安全確保案も含まれているという。
報告を受け、ネタニヤフ首相は、人質交換の交渉の行方によっては、多少、延期になるかもしれないが、ラファへの攻撃は必ず実施する。いったん始まれば、数週間で、勝利に至ると確信していると語っている。