ISISが、イスラエルのアラブ人を処刑か 2015.3.12

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4636015,00.html

イスラエルの東エルサレム在住アラブ人ムハンマド・サイード・イシュマイル・ムサラムさん(19)が、シリアで、ISISの人質になったとの情報が入ったのは先月。ISISは、イスラエル諜報機関モサドのスパイだと主張していた。(これについては、家族もイスラエルも否定。)

それから数週間後の昨日、ISISは、モハンマドさんを12才ぐらいの少年に殺害させたとみられるビデオを公開した。エルサレムポストは、mモハンマドさんが倒れたあと、少年はあと3回撃ち、「アラーアクバル」と叫んでいると伝えている。
www.jpost.com/Israel-News/ISIS-forced-our-son-to-say-he-was-a-Mossad-spy-family-of-slain-Israeli-Arab-says-393573

ムハンマドさんは、4ヶ月前にトルコに旅行に出て以来、行方不明となっていた。しかし、その後、シリアから家族に電話し、「ISISは、金や車、女性を約束したのにここには何もなかった。」と言っていたという。

その時に送られて来た写真は、カラシニコフを担ぎ、ひげも伸びて、幻滅している様子だったと家族は語る。家族によると、その後逃げようとして捕まり、イスラエルのスパイということにされてしまったとみられる。http://www.bbc.com/news/world-middle-east-31822703

ムハンマドさんの兄アフマドさんは、「弟はイスラムのことも政治も何も知らない子供だった。ISISは弟をだました。」と言っている。

なお、イスラエルでは、北部を中心にアラブ人の若者たちの間で、ISISを支持する者がいるため、取り締まりが行われている。

<処刑人はフランス人>

これまではジハーディ・ジョンなるイギリス人が、ビデオ上の処刑役になっていたが、先月身元がばれ、顔や家族の名前までもは世界中に流れた。

今回、ムサラムさんを殺害するものとして映っている人物は顔を隠していない。この人物は、フランス人で、2012年にフランスのチューロースの学校でのテロ犯、また、先月のユダヤ系スーパーでのテロに関わった人物である可能性があるとして調査がすすめられている。

フランスの諜報機関は、すでに1400人のフランス人がシリアやイラクへ入り、訓練を受けて戻って来ていると懸念しているという。また、フランスの首相は、すでに90人近いフランス人が、シリア・イラクで死亡したと語っている。

<フランス在住ユダヤ人の移住促進プログラム>

イスラエル政府とユダヤ機関が、ディアスポラの若者たちを集めてしばらくイスラエルを経験してもらい、移住を促進するというプログラムにマサ・プログラムがある。ヘブライ後の他、イスラエルについての様々なことを学び、経験する。

現在、フランス在住の若者たちが約1000人、マサ・プログラムに参加中で、11日、移住フェアが行われて移住の手続きなどを学んだ。プログラム終了後、平均、参加者の3分の2が移住を決意する。

昨年は、計人が参加。今いるのは今回一回だけで1000人参加している。今年は参加者の数は急増すると予想されている。

*補足になるが、筆者は、25年ほど前に同様のプログラムに、イスラエル人の友人のつてで、ユダヤ人ではないのに特別に参加させてもらった。それがきっかけとなり、今もイスラエルで働いている。多くのフランスの若者たちが移住を決意するように。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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