打撃を受けるエルサレムのビジネス 2015.10.13

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4710258,00.html

テロの波が始まってから2週間近くになり、エルサレムのビジネスに影響が出始めている。

悲惨なテロの波ではあるが、派手な自爆テロなどではないためか、今回のテロはまだ世界ではあまり報道されない傾向にある。観光省によると、海外からの観光客からのキャンセルはなく、今の所、大きな影響はでていないという。

実際、エルサレムでは今日から宇宙開発関係のカンファレンスを行っており、日本を含め、世界中からエキスパートたち2000人がエルサレムに滞在している。

しかし、国内のイスラエル人は、エルサレムへの訪問を避けているという。例祭後に売り上げが落ちるのは普通のことだが、テロで、普通以上の落ち込みになっているとのこと。

また、エルサレムの住民は、通りのカフェやレストランを避け、入り口でセキュリティチェックを実施しているモール内のレストランへ、また、オープンマーケットのマハネイヤフダではなく、入り口に警備員がいるスーパーに行くようになっているという。

店のオーナーたちが、収入50%減と報告したとYネットは伝えている。

失敗!?自爆テロ 2015.10.12

11日、イスラエルは、警察の予備役を招集して治安部隊を増強。各地の治安維持をはかるとともに、西岸地区での暴動沈静化と逮捕をすすめている。

イスラエル国内では1件の失敗とみられる自爆テロと、1件のナイフによるテロで4人が負傷。キリアット・アルバ(ヘブロン)では、走行車への投石でイスラエル人が負傷した。

西岸地区と、北部アラブ人村では、今日も各地で衝突があり、ベテルの検問所近くでパレスチナ人1人(13)が死亡した。パレスチナの赤新月社(救急隊)によると、今日一日だけで332人が負傷した。

一方、ガザからのロケット弾は、イスラエルに届かず。夜に来たロケット弾はイスラエル南部に着弾したが、空き地であったため、被害はなし。

ガザからの情報によると、前日のイスラエル軍の報復空爆で、母子が死亡している。

<失敗!?自爆テロ>

11日朝、エルサレムから最も近い西岸地区の町マアレイ・アドミム1号線 (死海へ続く高速道路)で、パレスチナ人女性(31)が、大型車両を走っていて治安部隊の静止指示を受けた。

警察官が近づいたところ、女性は車の中で爆発物を爆発させ、車が炎上した。これにより、警察官が顔面に火傷の負傷。女性は死んでおらず、全身火傷にて病院で手当を受けている。女性は東エルサレム在住のパレスチナ人(31)だった。

朝のラッシュ時刻に1号線はしばらく閉鎖されたが、まもなく開通となった。

警察の調べによると、女性は車の中にガスパイプ他、爆発物を持っており、エルサレム市内で自爆テロを計画していたもよう。しかし、エルサレムに入る前に自爆してしまったということである。

組織を背景にした計画的犯行も疑われたが、女性は、経験も訓練もないと見られる要素があり、今の所、単独の犯行とみられている。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4709446,00.html

<北部ショッピングセンターでナイフによるテロ:4人負傷>

11日夕刻、北部近郊の町ガン・シュムエルで、近くのウム・エルファハン在住のアラブ・イスラエル人(20)が、バス待ちの人々に車を突っ込んだ後、降りてナイフで人を刺して回った。

これにより、イスラエル兵2人を含む4人(19才、15才、20才、45才)が負傷した。女性兵士(19)が重傷となっている。

犯人は、警察と周辺にいた市民らで取り押さえ、逮捕された。

www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Suspected-terror-attack-2-stabbed-at-Kibbutz-Gan-Shmuel-in-central-Israel-422618

<ガザからのロケット弾・とどかず>

日中、ガザ地区はロケット弾を発射したが、サイレンを鳴らすまでもなく、ガザ地区内部に落ちた。夜になり、ロケット弾はまた飛んで来たが、空き地に着弾して被害はなし。

昨日はアシュケロン上空で迎撃ミサイルが撃墜。その後イスラエル軍が、報復としてハマスの武器庫を空爆したが、ガザ地区によると、この空爆で、母親と子供が死亡したもよう。

<自衛するイスラエル人>

エルサレムポストによると、イスラエルでは、銃の携行許可を申請する人が急増しているという。

また、以前、ガザからのミサイル着弾を知らせるアプリがイスラエルのみならず全世界でもダウンロードされたが、今はテロ発生地の情報アプリが発表された。

www.jpost.com/Israel-News/Sharp-increase-in-firearms-applications-across-Israel-as-terror-wave-continues-422610

西岸・ガザ地区での衝突で332人負傷!? 2015.10.12

西岸地区、ガザ地区では、11日も、各地でパレスチナ人と治安部隊が激しく衝突している。死者はなかったが、パレスチナの赤新月社(救急隊)によると、11日だけで332人が負傷した。

しかし、この数字。イスラエル治安部隊の報告であれば、実弾で51人、ゴム銃で71人、火傷で6人、ガザ地区では計32人、全体で、160人ということになる。

ハマスは、こうした数字を出して「イスラエルがパレスチナ人を虐殺しに来る」と言っている。また昨日イスラエル軍は、ハマスの武器庫を空爆したと行っているが、ハマスは、「イスラエルは市民の家を空爆し、母と子が死んだ」と言っている。

<双方の挑発と扇動>

パレスチナ人への挑発と扇動が伝えられている。以下はナイフをふりかざして、「ユダヤ人を刺せ」と叫んで、テロを扇動するガザの説教者。

www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/201709#.Vhrbd6UWnA-

各地でのデモや暴動への参加を誘ったり、計画の詳細や連絡はソーシャルメディアを通じて行われている。「ナイフに毒の油をそそげ」などと扇動する投稿がある。

一方で、ユダヤ人の方でも、キリアット・アルバの入植者が、射殺されたテロリストの遺体の上に豚の肉片をおいたと伝えられている。豚はユダヤ教徒・イスラム教徒双方にとって不浄な肉とされている。

www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/201692#.Vhrk9aUWnA8

元オバマ大統領牧師もワシントンで挑発「イエスはパレスチナ人」?2015.10.12

Yネットによると、10日、アフリカ系アメリカ人で、オバマ大統領が1988-2008まで通っていた教会のエレミヤ・ライト牧師(2008年退職)が、ワシントンDCで「正義か否か」というタイトルで集会を開き、イスラエルを人種差別の国と公にひなんした。

ライト氏は、ファーガソン(アメリカで黒人が白人に対して暴動をおこした)とパレスチナ人の暴動を結びつけ、私たちはパレスチナの”兄弟姉妹”とともに立つと言った。

ライト氏は、「アフリカ系アメリカ人、原住アメリカ人とパレスチナ人は、3つの頭をもつデーモン、人種差別、軍国主義、資本主義、に苦しめられている。

1948年(イスラエル建国)は、19世紀のアメリカと同じだ。土地にもとから住んでいたパレスチナ人、ーイエスはパレスチナ人だったー、のところへヨーロッパ人が来て彼らの国をとって行ったのだ。これは20世紀最大の悪い不正である。」と言った。

注)「パレスチナ」という言葉は地方を刺す言葉であり、パレスチナという名前の国が歴史上、存在したことはない。

確かにイエスはパレスチナ地方に住んでいたということで、パレスチナ人といっても全くの誤りではない。しかし、新約聖書をみれば明らかなように、イエスは、パレスチナ地方に住んでいたユダヤ人である。

www.jpost.com/International/Obamas-ex-pastor-Israel-is-apartheid-state-Jesus-was-a-Palestinian-422665

ガザからイスラエル南部へミサイル 2015.10.11

<ガザからミサイル:ベエルシェバに迎撃ミサイル配備>

金曜、イスラムの礼拝で、ハマスがインティファーダを呼びかけ、緊張が高まっているガザ地区。

その夜のうちに、ガザ地区は、3発のミサイルを発射。イスラエル南部では、サイレンが響き渡った。幸い、2発はガザ地区内部に着弾し、イスラエル領内に着弾したのは、1発。例のごとく、空き地に着弾していたため、被害はなし。

今後さらにガザからのミサイル攻撃が懸念されるとして、イスラエルは、ベエルシェバと、オファキムにアイアンドーム(迎撃ミサイルシステム)を配備した。

その後、10日夜11時頃、再びガザからイスラエル南部へミサイルが飛来。アシュケロン上空で、アイアンドームが迎撃した。これに対し、深夜3時すぎ、イスラエル空軍は、ガザ地区のハマス武器庫などを空爆した。

www.jpost.com/Breaking-News/BREAKING-Multiple-sirens-sound-in-South-of-Israel-421537

<ガザ国境での衝突:パレスチナ人少年2人死亡>

金曜に続いて、土曜にも、パレスチナ人たちは、はばひろくガザの国境から、イスラエル軍に火炎瓶や石を投げるなど暴力的なデモを展開し、イスラエル軍と衝突。

イスラエル軍によると、パレスチナ人らは緩衝地帯に入って火炎瓶などを投げて来た。主要人物にむけ、警告の射撃を行ったが、それに従うはずもなく、暴力が続いたため、発砲するに至った。

これにより、新たに2人(13才、15才)が死亡。昨日の5人を含め、ガザのパレスチナ人の死者は7人となった。

暴徒のうち、10人ほどは、国境を越えて、イスラエル領内、キブツ・ナハル・オズ付近へ入ってきた。イスラエル軍は4人を逮捕し、残りはガザへ追い返している。(メディアによっては自発的にガザへ帰って行ったという表現も)

なお、ガザからイスラエル領内には、まだイスラエル軍も知らない地下トンネルがあるとみられる。そこから侵入しないようにもとりなしを。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4709218,00.html

ダマスカス門テロ・暴動:市民2人と警察官3人が負傷 2015.10.11

土曜日午前中、エルサレム旧市街のダマスカス門から出たところ、レストランなどの前の通りで、ユダヤ人男性2人(62才、65才)が、ナイフで刺された。テロリスト(16)はその場で治安部隊が射殺。これに続いてダマスカス門ではまもなく暴動となり、治安部隊と乱闘となった。

この後、同じくダマスカス門付近で、警察官が、一人のパレスチナ人のセキュリティチェックをしていたところ、そのパレスチナ人が警察官の首をナイフで刺し、近くにいた警察官も刺した。

付近にいた警察官がこのパレスチナ人を射殺したが、その時の発砲で、別の警察官が負傷した。3人の警察官は病院に搬送されたが、1人は重傷となっている。

続いて午後3時ごろ、、ダマスカス門で、警備に当たっていた警察官1人がまた刺された。テロリストはその場で射殺。シュアハット出身のパレス人(19)だった。

www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Initial-Report-Stabbing-attack-at-Damascus-Gate-in-Jerusalem-421503

<エルサレム市長:明日から教育機関のストを発表>

エルサレム市内の治安が悪化している中、国が有効な治安維持を市民に提供できていないとして、エルサレム市長は、明日から、すべての教育システム(高校、小中学校、幼稚園、でデイケアセンターなど)は、ストに入ると発表した。

ストといっても丸一日休むのではなく、子供たちが午後1時半に早期下校するということである。これについては、市内のPTAや、教師連合などと協議した結果だという。

エルサレム市長は、首相に対し、この深刻な問題を早期に解決する努力をするよう、訴えている。

www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/201677#.VhmGCaUWnA9 

国内アラブ人居住区でのデモ・暴動 2015.10.11 

ナザレでは土曜、複数のアラブ系国会議員も参加して1500人が参加する親パレスチナデモが行われ、4人が逮捕された。

土曜日のナザレは、通常は、観光客が最も多い日で、ビジネスにとっても重要な日。しかし、今日は、観光客の姿はまったくなく、店も閉店していたという。

空港に近い町ラムレとロッドは、ユダヤ人とアラブ人が共存する町だが、土曜夜、100人ほどのアラブ人たちが投石するなどして治安部隊と衝突。10人が逮捕された。

同様にユダヤ・アラブ双方が共存する町、テルアビブのヤッフォでは、土曜夜、ユダヤ人とアラブ人が共に暴力の波に反対するデモを行った。ハイファでも、右派グループと左派グループがそれぞれテロに反対するデモを行った。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4709209,00.html

<国境警備隊の予備役招集へ>

各紙によると、ネタニヤフ首相は、警備体制を改善するため、あらたに予備役の国境警備隊員を明日から招集すると発表した。主にユダヤ人アラブ人共存の町の警戒にあたる。

www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Israel-to-beef-up-Border-Police-presence-in-mixed-Arab-Jewish-towns-421522

ネタニヤフ首相のテロ対策に不信感 2015.10.11

エルサレムを中心に治安の悪化が進む中、ネタニヤフ首相の対処に疑問を持つ声が高まっている。様々な政治家たちが意見やコメントを出す中、チャンネル2が、世論調査を行った。

それによると、ネタニヤフ首相のテロ対策について、35%が不満、38%が非常に不満と答え、国民の73%が不満に感じているという結果になった。

では他のだれが、今現在の状況で指導者にふさわしいのかについては、強硬右派のイスラエル我が家党のリーバーマン党首が22%でトップ。次にやはり強硬右派のユダヤの家党ナフタリ・ベネット党首が17%で2位。ネタニヤフ首相は15%で3位にとどまった。

www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/201683#.VhmcKaUWnA8

危機を感じている国民は、やはり強硬的な右派を指示する傾向にある。しかし、左派陣営は、テルアビブででデモを行い、パレスチナ自治政府との和平交渉をするよう主張した。

左派が主張するのは、イスラエルが”占領”をやめ、パレスチナとイスラエル2国家が平和に隣人となることである。このデモには、一部のアラブ議員も参加していた。

*アラブ政党は前回の総選挙で議席を維持するために、しかたなくいろいろなアラブ政党が合併したのだが、本質は、ナザレでの強硬的デモに参加する議員と、暴力ではなく交渉を主張する議員と、意見がまったくに分かれるということである。

しかしながら、今のこの状況に至っては、左派の意見には現実味がないようにも感じられる。イスラエルでは、歴史駅にも敵対者たちとの話し合いで、平和が得られた事はない。かえって治安を悪化させるだけだったという評論が出ている。

www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/201653#.VhmYG6UWnA8

<これからどうなるのか>

現時点では、まだ沈静化するとは思えない状況である。ガザからのミサイル攻撃や、トンネルからのテロリストの侵入で、万が一イスラエル人に犠牲が出るようなことになれば、イスラエルは再び大規模にガザを攻撃し、戦争になるだろう。

また、土曜、トルコのアンカラでは、クルド人たちの大規模デモにおけるダブル自爆テロとみられる爆破事件で、100人近い犠牲者が出た。

ハマスやイスラム聖戦が、イスラエルとの全面戦争を扇動していることを考えれば、イスラエルでも再び自爆テロが起こる可能性も否定できない。

今日、フランス人ガイドの友人が、明日のエルサレムでのガイドの仕事がキャンセルになったと言っていた。この観光シーズンに観光客が来なくなれば、イスラエルだけでなく、パレスチナ人にとっても打撃になる。

今日、パレスチナ自治政府は、国連に”イスラエルの犯罪”を調査するよう訴えた。今後、国際社会もイスラエルへの非難が高まって来るだろう。

一日も早く、この難しい状況から脱出し、通常に戻ってもらいたいものだが、今はまだそれが見える段階ではなさそうである。

エルサレムの講壇から:「初めに神が天と地を創造した」(創世記1章1節)2015.10.11

この土曜日は、シムハット・トーラー後、最初の安息日だった。ユダヤ教では、シムハット・トーラーを起点に、聖書(モーセ五書と預言書)を1年かけて通読することになっている。

すべてのシナゴーグで毎週、同じ箇所が朗読され、1年で聖書の朗読が終わるようになっている。これをパラシャット・シャブア(今週の聖句)と言う。第一週目にあたる今日のパラシャット・シャブアには、創世記1章1節が含まれていた。

「初めに神が天と地を創造した。」 ー 状況はどんなに悪くなっても結局のところ、神がすべてを創造し、すべてを掌握しておられる。今日、主がユダヤ人に向って語られたのはこのみことばであった。なんとも感動した。

ガザ国境で衝突:パレスチナ人5人死亡 2015.10.10

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4708980,00.html

懸念していた神殿の丘での大きな暴動はなかった。しかし、市街地でのテロは続き、デモや暴動がエルサレムのパレスチナ人だけでなく、ガザや、イスラエル国内のアラブ人の間でも始まり、暴力の本質が拡大し始めている。

9日午後、ガザ北部とイスラエルとの国境で、パレスチナ人400人ほどがデモを展開し、イスラエルとの緩衝地帯に入ってきそうになった。このため、イスラエル軍が発砲。パレスチナ人5人が死亡。35人が負傷した。

ガザでは、南東部の国境でも同様のデモが行われ、イスラエル軍と衝突している。

ハマスは、今日金曜は「怒りの日」としてテロやデモを予告していたが、ハマス指導者イスマエル・ハニエは、ガザの人々にインティファーダへの参加を呼びかけている。

アルーツ7によると、ガザのモスクでの、金曜の説教で、イスマエル・ハニエは、「これ(暴力)しか道はない。エルサレムでインティファーダをやることでガザはその使命を果たす。ガザはもう準備ができている。」と叫んだ。今後、ガザとの暴力のエスカレートが懸念されている。

www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Haniyeh-Al-Aksa-intifada-has-been-revived-and-we-intend-to-join-421433

<日中もテロ続く> http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4708934,00.html

膨大な警戒態勢をとられていた神殿の丘では特に大きな衝突は伝えられていない。しかし、エルサレムでは、16才の少年が襲われて軽度の負傷をした。

キリアット・アルバでは再び警察官(47)が襲われ、銃を奪われそうになったが、この負傷した警察官がテロリストを射殺した。

アフラでは、中央バスステーションで、警備員を刺そうとした女性テロリストが逆に撃たれ、重傷となった。

ビデオ:女性テロリストは、ヒジャブをかぶり、足下までのドレス姿の見るからにイスラム女性。
www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/WATCH-Police-shoot-female-terrorist-in-dramatic-standoff-at-Afula-bus-station-421437

西岸地区からエルサレムへ向っていたイスラエル人の車両が投石を受けて事故を起こし、乗っていた6人(子供2人含む)が負傷した。この6人の中には、西岸地区入植者代表のヨシ・ダガン氏の妻と子供が含まれていた。

一方、ユダヤ人によるテロも発生した。今朝、イスラエル南部ディモナでは、ユダヤ人が、建設要員などのベドウイン4人を刺した。2人は重傷。

*訂正のお願い

前回のオリーブ山便りで、学校も休校になっているとお伝えした。しかし、金曜正午頃、近所の学校には、たくさんの親たちが子供を迎えに来ていた。休校になったのは、治安要員を雇う予算がないといってストをおこした学校だけであったようである。

イスラエルのアラブ人地域が一斉デモ・暴動 2015.10.10

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4709051,00.html 

10日、夕方から夜になり、全国、複数のイスラエルのアラブ人地域で、パレスチナ人に同調するデモが発生し、暴動となった。

上記アフラの中央バスステーションで、女性イスラム教徒のテロリストが治安部隊に撃たれたビデオへのリアクションとみられている。

デモと暴動が発生したのは、ナザレ、カナ、サクニン、ウム・エルファハン(北部)とタイベイ(中央)、旧市街を含む東エルサレム。

北部の町々では、アラブ人の群衆が、パレスチナの旗を掲げて、イスラエルに怒りを訴えた他、マスク姿の若者たちが、道路を封鎖し、治安部隊に石や火炎瓶を投げつけ、タイヤを燃やすなどして治安部隊と衝突。複数の逮捕者が出た。

上記のような暴力的な衝突は、エルサレム旧市街イスラム地区、オリーブ山でも発生した。

マスクをして治安部隊に投石するアラブ人たちの中には、女性たちも含まれていた。Yネットによると、マスク姿の女性は、「イスラエルの警察や政府の犯罪に対する戦いには私たちも参加する。」と言っている。

また別の女性は、「明日撃たれるかもしれないけど、勝つまで戦いは続ける。石で目標を達することができる。」と言っている。

石のひとりごと:エルサレム市街地の様子から 2015.10.10

仮庵の祭りが終わって、急にアラブ人たちの暴力が始まり、雪だるま式に、イスラエル国内のアラブ人までが立ち上がった。

デモで怒りをあらわにするアラブ人の群衆を見ていると、そんなにイスラエルを憎いと思っていたのか・・と思わされる。

アラブ人に対する差別は否定できないとしても、イスラエルのアラブ人には、教育も医療も、選挙権も、イスラエル人とほぼ同等の権利が保証されている。シリアなど周辺アラブ諸国のアラブ人とは比べ物にならないほど、恵まれているのである。

実際、エルサレム市によると、東エルサレム在住で、イスラエル国籍を申請するパレスチナ人は急増しているという。今回、内務省が、永住権や、国籍の剥奪に乗り出したが、以外にこれが効果あるのではないかと筆者は期待するところである。

金曜日、エルサレムの市街地に行ってみた。レストランやカフェに座る人はかなり少なかったが、通りはいつものような人通りだ。ベンチに座って新聞を広げ、大きな文字で書かれたテロの記事を、読んでいる人を何人か見た。

オープンマーケットのマハネイ・ヤフダは、いつもの金曜なら、なかなか前にすすめないほどの混雑になるが、そこまでの混雑はないものの、人々はいつものように買い物に来ていた。

旧市街では、警戒態勢がとられ、旧市街近くを走る路面電車は、イスラムの礼拝時間、一時停止していた。しかしまもなく開通し、安息日入りの今日、嘆きの壁もいつもの通りの混雑となっている。

市街地でのテロはロシアンルーレットみたいなもので、いつどこで発生するかわからない。しかし、ナイフで刺されるという個人プレーで、いわば、ピンポイントである。当たる可能性はあるが、今の所、まだ心配して家にこもるほどではないのだ。

しかし今後、どうなっていくのか、まだ先行きは見えない。テロの波はおさまる気配はない。組織ぐるみでない、草の根運動のような今回のテロを防ぐ方策はない。やっかいな状況だ。

今後、市内で自爆テロなどの爆発事件が発生したり、ガザからミサイルが飛んで来てくるようにならなければよいが。。。とはエルサレムの住民、だれもが思っているところである。