48時間で200か所攻撃:2か月以内にガザ75%支配下を目標とIDF 2025.5.26

Smoke in the Gaza Strip as seen from southern Israel, May 26, 2025. (AP Photo/Ariel Schalit)

ガザ激戦:48時間で200か所以上攻撃

イスラエルはガザ南北での激しい攻撃を続けており、最近48時間の間に、ハマス拠点、見張り拠点、トンネル入り口、武器庫、対戦車砲や射撃隊など、200か所以上を攻撃した。

攻撃された学校から逃げようとする少女の様子スクリーンショット

こうした中、ガザからは、先日、医師夫妻の子供たち9人が死亡したという報道が入っていたのに続いて、避難所になっていた学校が標的となって、市民25人が死亡したとの報告が入っている。

イスラエルは、調査にあたっているが、後者については、ハマスの拠点になっていた場所だと言っている。

www.timesofisrael.com/gazans-say-9-children-of-doctor-couple-killed-in-israeli-strike-idf-looking-into-report/

I24newsによると、ハマスはかなり打撃を受けており、今はテロ組織の手口を使っており、待ち伏せなど、汚い手口を使い、勝てそうな時だけ、イスラエル軍に反撃してきているという。

ガザからは国境に向けてロケット弾が3発発射されたが、2発はイスラエルまで届かず、ガザ内部の落下。1発は、迎撃ミサイルが撃墜して被害はなかった。

www.ynetnews.com/article/s1ujcf11gex

ガザの75%を支配下に置くことを目標とIDF

イスラエル軍は、主なハマスの拠点があり、激戦地となっているラファ、ハンユニスを含め、ガザ地区の75%を支配下に置くことを目指していると発表した。

Gaza City on May 25, 2025. (Omar AL-QATTAA / AFP)

ガザの避難民は、現在、南部海岸沿い人道支援地域アル・マワシに70万人、ガザ市に100万人。

ガザ中部に30-35万人いるとみられているが、イスラエル軍は、これらの市民をアルマワシ、ガザ中央のデイル・アル・バラと、ヌセイラットの3か所に集中させるとしている。

これにより、ハマスの軍事能力を完全に破壊するだけでなく、民政機能もそいで、人道支援物資配布への関与もできなくすることで、ガザのハマスを消滅させることができると考えているということである。

イスラエル軍によると、これまでに2900か所を攻撃し、12人以上の10月7日のテロに関与した者や、50人以上の司令官を含むテロ戦闘員800人を殺害したとみている。

最新の報告によると、IDFは、現時点でイスラエルが支配するガザの地域は40%とみている。

しかし、ハマスが、ガザ地区建設した地下トンネル900キロ(東京から福岡ぐらい)あると推測される中、破壊したのはまだ25%に留まっているとのこと。

IDF Chief of Staff Lt. Gen. Eyal Zamir in southern Gaza’s Khan Younis, May 25, 2025. (Israel Defense Forces)

しかし、IDFのザミール参謀総長は、5月25日(日)、ガザのハンユニスを視察し、ハマスは、資産の大部分と指揮統制能力をかなり失っているとの見方を表明している。

www.timesofisrael.com/idf-aims-to-capture-75-of-gaza-strip-in-2-months-in-new-offensive-against-hamas/

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/idf-says-over-200-strikes-carried-out-in-gaza-over-past-48-hours-terror-operatives-weapons-depots-targeted/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。