情報機関モサドとイスラエル軍は、5月11日、43年前の1982年の第一次レバノン戦争以来、行方が分からなくなっていた、イスラエル兵、ツヴィ・フェルドマン軍曹の遺体を、シリア中心部で発見し、イスラエルに搬送したと発表した。
34年前、レバノンのベッカー高原では、イスラエル軍とシリア軍の間で、激しい戦闘となり、イスラエル兵21人が死亡・30人以上が負傷した。
戦車隊の隊員であったフェルドマン軍曹は、イエフダ・カッツ軍曹と、ザカリー・バウメル軍曹とともに、この戦闘に加わっていて、行方不明となった。
イスラエル軍は、長年の間、諦めずに、遺体の行方を捜査し続けていた。そうして、2019年、バウメル軍曹の遺体は発見され、イスラエルに帰国を果たした。
今回、フェルドマン軍曹は、イスラエルとの国境から数十キロ離れた、シリア中央部で発見されていた。モサドとイスラエル軍は、非常に複雑で、特殊な作戦を継続してきた。
墓場に何度も行き、組織のデータから、フェルドマン軍曹本人であることが確認された。昨年、アサド政権が崩壊したことで大きく状況が変わり、遺体を回収できたという。
イスラエル軍は、イスラエルの旗に覆われた棺桶に入った遺体を、ユダヤ教にのっとった方法で、祈りで国内に迎える様子を発表した。
ネタニヤフ首相は、11日、フェルドマン軍曹の親族を訪問した。また、カッツ国防相とともに、まだ救出できていない、イエフダ・カッツ軍曹も必ず探し出すと語った。
www.timesofisrael.com/body-of-soldier-zvi-feldman-missing-for-43-years-recovered-by-mossad-and-idf/
石のひとりごと
34年も前に戦死した兵士を覚え、その遺体の回収のために、何十年も部隊をわりあてて探し続けていたという。そんな国はイスラエル以外にはないだろう。
イスラエル人は、考え方は様々ながら、祖国を大事にしている。また自分は、幸せだという人が多い。それは、自分という存在が、国にとって大事な存在だということを、自覚していることも理由の一つだとも言われている。