イスラエルと世界各地のユダヤ人たちは、6月1日(日)日没から、3日(火)日没まで、聖書の以下の箇所に基づき、シャブオット(7週の祭り)を祝っている。
この日は、「ズマン・マタン・トラテイヌ」と言いながら、シナイ半島で、イスラエルの民が、神からトーラー(律法)を授かったことを覚える。ユダヤ教シナゴーグでは一晩中、聖書を読むところもある。
シャブオットについて、聖書は次のように記している。
あなたがたは、安息日の翌日から、すなわち奉献物の束を持って来た日から、満七週間が終わるまでを数える。七回目の安息日の翌日まで五十日を数え、あなたがたは新しい穀物のささげ物を主にささげなければならない。(レビ記23:15-16)
このように、この日、この時期の収穫を祝うことを覚えると指示されているが、トーラーが与えられたことを覚えよとは書いてない。シャブオットにトーラーの授与を覚えるように言っているのは、ラビ的ユダヤ教だという。
アレフ・ベータのラビ・ヘーゲルマンによる詳細な解説を簡略化すると、この2つのことは、この世界は、結局のところ、私たちのものではなく、創造主である主のものであること。
主は確かに存在しているのであり、私たちはその中に置かれていること。私たちが持っているものは、すべて、天の恵であることを覚える日だとまとめている。
確かに、現実社会において、今年、このシャブオットの直前に、イスラエルは、ガザで31人を殺害したと世界から汚名を着せられて非難され、アメリカでは、ガザにいる人質を覚えて祈る人々がテロリストに襲われ、大火傷を負った。
ユダヤ人にとって、神は、単に願い事を聞いてくれる神ではない。常に希望通りではないが、それでも主は全ての支配者である。そこに喜びを見出すことが求められているということである。