過越休暇中・右派ユダヤ人グループ神殿の丘へ:一般市民はビーチ・国立公園へ 2023.4.10

Israeli police escort Jewish visitors marking the holiday pf Passover to the Al-Aqsa Mosque compound, known to Muslims as the Noble Sanctuary and to Jews as the Temple Mount, in the Old City of Jerusalem during the Muslim holy month of Ramadan, Sunday, April 9, 2023. (AP Photo/Mahmoud Illean)

南北からのミサイル、頻発するテロにイスラエル人たちは怯えず、いつもの大型連休をすごしている。エルサレムでは、今最高に荒れている神殿の丘に、右派ユダヤ教徒たちが入ったが、無事、事なきを得た。

エルサレムで祭司の祈り・右派ユダヤ人は神殿の丘へ

先週5日に始まった過越の例祭は、後半に入っている。懸念されていた9日、エルサレム、嘆きの壁での祭司の祈りには、例年より少ない、1万人ほどのユダヤ人が集まった。そのすぐ上の神殿の丘では、イスラム教徒が祈りをささげていたが、無事この午前中が終了している。

また、イスラム教徒がアルアクサモスクでの祈りを終えたあとは、数十人ずつのユダヤ人グループが、厳重な警備を伴って、神殿の丘を訪問した。幸い、衝突はなかった。Times of Israelによると、この日神殿の丘へ上がったユダヤ人は、842人。過越がはじまってからのトータルは1041人。この人々の辞書に、恐れという文字はなさそうである。

www.timesofisrael.com/jewish-visitors-tour-temple-mount-jordan-warns-against-violations-of-status-quo/

旧市街では、厳重に武装した治安部隊が、数十メートルおきの角に5-10人が立って、治安維持に努めているとのこと。政府は、警察と軍の予備役を招集し、協力しながら、治安の維持に努めている。

復活祭:園の墓

プロテスタントたちも園の墓で、例年のように復活礼拝を行い、世界にライブでその様子を発信した。

テルアビブのビーチと国立公園は満員

今、過越の1週間に、週末が一つ加わっての大型連休である。大手企業や官僚たちの仕事始めは16日というところも少なくない。治安情勢が厳しいのではあるが、気候はいよいよ春で、屋内にとどまるという選択肢は、アウトドアなイスラエル人にはないだろう。

一昨日、車のつっこみテロで、イタリア人観光客が死亡したテルアビブのビーチは、休暇を楽しむ人々で満員だという。また国立公園でハイキングを楽しむ人も多い。

ガリラヤ湖でもビーチに3万人が来て、満員とのこと。ヘルツォグ大統領も夫妻で、国立公園のテル・ラキシュを訪問していた。

www.timesofisrael.com/hundreds-of-thousands-flock-to-beaches-parks-during-intermediate-days-of-passover/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。