過越中らしい?反司法制度改革・反政府デモに10万人規模:リクード支持率低下 2023.4.10

Protesters take part in ongoing demonstrations against the government's judicial reform bill in Tel Aviv on April 8, 2023. (Photo by GIL COHEN-MAGEN / AFP)

過越中らしい?反司法制度デモ

ミサイルや、テロが連続する中だったが、8日土曜日の安息日明け、司法制度改革反対、“独裁”政権反対のデモは、テルアビブ、エルサレム、ハイファなど全国で実施された。参加者の数は」10万人と伝えられている。

各地のデモは、テロの犠牲者を追悼する黙祷から始められた他、テルアビブでは、治安維持のため、道路をクリアにする必要があるとの警察の要請を受け、これまでの道路封鎖や行進は行われなかった。テロになれば大惨事になるため、警察は、数千人を警備につけていたとのこと。

以下はテルアビブのデモの様子だが、過越期間中ということもあり、ネタニヤフ首相をエジプトのファラオにみたてて、「私の民を去らせよ。」と書かれている。

支持率落ちるリクード:チャンネル13の調査

チャンネル13が行った調査によると、ネタニヤフ首相のリクードの支持率が、現在32議席であったところ、現在は20議席まで落ちているとのこと。

最大は、ベニー・ガンツ氏率いる国家統一党で、現在12議席のところ、29議席と伸ばして第一の党になることがわかった。

筆頭野党でラピード氏が率いる未来がある党は、現在24議席のところ、21議席。宗教シオニスト党とオズマ・ヤフディ党の合計は、11議席と、現在の十四から3議席失うことになる。この計算で行くと、ネタニヤフ政権は、合計しても48議席と過半数を大きく割り込むことになる。

しかし、今の仕組みでいくと、国会を解散して総選挙をやり直すことができるのは、ネタニヤフ首相だけである。実質の民意はどこにあるのかは、確かなところはわからないが、どうにも一致できないでいる今のイスラエルである。

これが全面的な敵対者にとりかこまれる中で、どう影響するのか。祈り、見守るしかない、というところだろうか。。

www.timesofisrael.com/poll-shows-dramatic-drop-in-support-for-likud-surge-in-backing-for-national-unity/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。