第20回エルサレムのゲイ・パレード7500人参加:本家テルアビブは明日10日 2022.6.9

スクリーンショット

20回目のエルサレムのゲイ・パレード:尊敬されたラビ葬儀と同日

エルサレムでは、先週2日(木)、市内で約2キロを歩くゲイ・プライド・パレードが行われ、約7500人が参加した。過去には2万人以上が参加したこともあるので、右派によるテロやコロナへの懸念もあり、まだ少ない方であったといえる。

www.timesofisrael.com/thousands-march-in-largest-ever-jerusalem-pride-parade-under-heavy-security/

しかし、エルサレムは宗教的な町なので、テルアビブと違って、これに真剣に反対するユダヤ教勢力も少なくない。2015年のパレードでは、正統派ユダヤ教徒によるテロで、パレードに参加していたシーラ・バンキさん(16)が死亡した。

また今年は、パレードの責任者に死の脅迫を送りつけて逮捕された者がいた。さらには、同日同じ頃、超正統派ラビの葬儀も市内で行われることになっており、右派が反発する可能性もあった。

警察は、エルサレム市内に警察官2400人を出して警備にあたった。今年も極右グループ、レハビアのブースは、マーチからかなり離れたところに設置させられていた。

警察は、特に注視していた180人と、その中でも20人は特に要注意としていたが、最終的には10人が逮捕したとのこと。パレードは無事、平和に終わったのであった。

明日10日はテルアビブのゲイ・プライド・パレード

テルアビブは中東のゲイ・キャピタルと言われるほどの都市である。6月3日からすでに、市内ではさまざまなイベントが行われる中、明日10日(金)午後12時から、ゲイ・プライド・パレードが行われる。

今年は、基本的にコロナ関係の制限がもうほとんどないことから、この週に特化し、ペトラなど、ヨルダン観光まで含めたツアーパッケージも提供されている。

参加するのは、ゲイの人々のみならず、一般世俗派で、同性愛に賛同する人々も大勢がやってくる。おそらく、ビーチやバーなどあらゆる場所が、満員状態になるとみられる。

www.touristisrael.com/tel-aviv-gay-pride-events/26059/

期待を語るテルアビービーたち

テロやコロナ感染も懸念されるが、ここまでユダヤ人たちが大っぴらに人間を謳歌し、彼らの神に従わないことを表現する日はないかもしれないので、取りなし手は明日、テルアビブを覚えていただければと思う。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。