祭司の祈り:嘆きの壁 2013.9.26

嘆きの壁では、22日朝、年に二回の祭司の祈り(ブリカット・コハニーム)が行われた。これは祭司の末裔とされるコハニム(コーヘン家やカッツ家などの男性たち)が、民数記6:23-27に基づき、イスラエル全体の祝福の祈りを捧げるというもの。

祝福を受けられるということで、嘆きの壁広場は、再び立つ場所もないほど人で埋めつくされた。嘆きの壁男性セクションに近いところに立っていたが、ふと気がつくと、後ろに祝福をうけたい女性たちがぎっしりで出られなくなった。

結局朝7時半から11時近くまで3時間、スファラディとアシュケナジーのチーフラビがそれぞれ祈りをささげ終わるまで立ち続けるはめになった。

祈りの内容は、イスラエルの祝福がろうろうと、ややメロディのついたお経のごとくに祈られた。民も時々「アーメン」と言っていた。

*重病のラビ・オバディア・ヨセフ

今回は特に、息子に代を譲ってから病床についているラビ・オバディア・ヨセフの回復への祈りから、イスラエル中の病人を覚える祈りも捧げられた。

ラヒ・オバディア・ヨセフは元チーフラビで元シャス党の霊的指導者。現在、腎不全で透析・心臓ペースメーカー装着。意識なく、呼吸器にもつながれている。

先週の悔い改めのスリホットは夜だったので、大晦日の神社のようだったが、祭司が祝福するこの日は、ちょうどお正月の神社のにぎわい、いや混み合いにそっくりだった。

そういうわけで、今、エルサレムではどこへ行っても満員。道路も渋滞しまくりである。この時期、海外から多くのユダヤ人、クリスチャンがイスラエルを訪問中だが、逆に多くのイスラエル人は海外旅行を楽しんでいる。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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