神殿の丘、西岸地区各地、ナザレでもデモ・暴動 2013.2.24

エルサレムの新市街はプリムで平和にお楽しみムードだが、旧市街では22日金曜、イスラムの礼拝後、神殿の丘でパレスチナ人と警察が衝突した。石投げをするパレスチナ人に対し、イスラエル警察は、催涙弾などで対処した。

22日はヘブロンなど西岸地区各地でも同様の様相。23日、イスラエル国内のナザレでもアラブ人たちがデモを行った。
また23日には、西岸地区のユダヤ人入植者とパレスチナ人が衝突し、イスラエル軍が実弾を使ったため、パレスチナ人3人が負傷。1人は重傷となっている。

<衝突の発端>

デモの訴えは、イスラエルの刑務所にいるハンガースト中のパレスチナ人の解放である。ハンガースト中のパレスチナ人2人は昨日、病院に搬入されている。なお、これらのパレスチナ人は、テロ行為で刑務所にいるのだが、パレスチナ人の概念ではそれはテロではなく、民族解放運動なので、刑務所に入るのはおかしいというわけである。

<兵士を覚える祈り>

西岸地区にいるイスラエルの若い兵士たちを覚えてほしい。彼らは志願ではなく徴兵された普通の若者である。近距離で憎しみにみちたパレスチナ人の顔を見、石を投げられる。こうした拒絶の経験から、自殺する兵士もいる。身の危険だけでなく、心理的な打撃は予想以上である。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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