欧米の航空会社テルアビブ乗り入れ一時停止 2014.7.23

大韓航空が、安全への配慮から7月19日から24日まで、ベングリオン国際空港への運行を一時停止していたが、22日、デルタ航空が同様に、運行を一時停止すると発表した。この時デルタ機一機が、ニューヨークからテルアビブへ向かっていたが、急遽パリに着陸している。

22日夕刻になり、ガザからテルアビブ近郊へ多数のミサイルが発射され、ヤフード(空港から5キロ)の家屋を直撃したというニュースが流れた。すると、アメリカの航空会社すべてが、アメリカ政府の指示を受けて、むこう24~36時間、テルアビブへの運行を停止すると発表した。

この後はドミノ倒し的に、KLM、ルフトハンザなど、ヨーロッパの航空会社が、24時間の運行を停止すると発表した。カナダも追って運行停止を発表した。

現在運行しているのは、イスラエル航空のエル・アルと、イギリスのブリティッシュ・エア、ヨルダンのロイヤル・ヨルダン航空となっている。

エルアル航空の旅客機には、ミサイル攻撃を避けるシステムが搭載されており、これまでに戦争で運行を停止したことはない。今回も停止した他者便の振替利用を受け付けている。

イスラエル政府のカッツ交通相は、「ミサイルが着弾した町は空港から5キロも離れている。ベングリオン空港は、強固に防衛されていて安全は確保されている。」と、運行の再開をよびかけているが、ウクライナで旅客機が撃墜されたことを受けて、世界の航空会社は、慎重になっているようである。

紛争が始まってからの観光への影響は、7、8月で、30%の落ち込みとなっている。もしこのまま航空会社の運行停止が長引けば、観光だけでなく、ビジネスにも影響が出てくるとみられている。*現在のところ、経済に大きな影響はない。シェケルも強いまま。

<北米からから228人の新移民到着>

このような中だが、先週フランスから430人が移住したのに続いて、22日、ネフェシュ・ベ・ネフェシュのチャーター便で、北米から228人がベングリオン空港に到着した。

228人のうちなんと100人が子供。全部で29家族と、独身54人と大変若い新移民たちである。フランスからの移民に続いて、多くの家族が直接南部・北部へ移住する。

小さな子供連れの家族は、ミサイルに関するビデオを見るなどして、子供たちのこころの準備もしてきたという。新移民たちは「移住の延期はオプションになかった。」と語っている。http://www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/183167#.U88ojaW9DCs

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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