忙しいケリー国務長官:ウクライナへ 2014.3.4

ウクライナは、親露派の前ヤヌコビッチ大統領が失脚。現在、キエフでは親欧米派が、新政権設立をめざして調整中である。

しかし、ウクライナは新欧米派だけではない。19年前にロシアから独立して以来、ロシア時代にあった手厚い社会保障がなくなるなど「ロシアの方がよかった」と考える人も少なくなくなっている。ウクライナは親欧米か親露かで二分した状態なのである。

ウクライナが西側に入るか、東に入るかの瀬戸際にある中、ロシアのプーチン大統領とロシア議会はウクライナへの軍事介入を決め、この1日、黒海に浮かぶクリミア半島へロシア軍を派遣するに至った。

現在、クリミア半島に駐屯しているウクライナ軍は、ロシア軍に撤退を迫られている。(軍事力ではウクライナ軍よりロシア軍がかなり上)

これに対抗し、アメリカはロシアへの経済制裁を検討中。本日、ケリー国務長官がキエフ入りして、新政権への支持を表明する予定となっている。まさに東西にらみあいという状況である。

G8(世界千四国8カ国)は6月にロシアでサミットを予定していたが、このままでは当然開催は難しく、ロシアをG8からはずす案まで出てきている。

こうした状況はイスラエルでもトップ記事で報道されている。当分目の離せない状況である。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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