北部国境緊張:ヒズボラとの直接対峙 2014.3.6

先週月曜、イスラエルは、シリアからレバノン領内のヒズボラへ武器を搬入しようとしていたとみられるヒズボラの軍事拠点を空爆した。イスラエルのこうした攻撃はこれで7回目と数えられている。

しかし、今回はめずらしくイスラエルが関与を否定しなかったため、ヒズボラの報復してくる可能性があるとして、北部国境付近は先週から現在もまだ高い警戒態勢がとられている。

そんな中、5日朝、ヒズボラ戦闘員2人がイスラエルとの国境に爆発物を設置しようとしているのが発見され、イスラエル軍がこの2人を射殺した。

ヒズボラは、イランとともにアサド政権を支援するため、シリアの内戦に介入して、戦力をかなり失っている。その上、最近では、シリアの反政府勢力がレバノン内部でヒズボラに対する爆破事件を連発して、レバノン国内でも死者が続出している。

イスラエル軍がヒズボラの分子2人を射殺した数時間後、上記シリアからイラン経由の武器搬送船の情報が流れた。シリア、ヒズボラ、イランが、イスラエルを巻き込んで、シリアでの戦況の流れを変えようとしている可能性もある。

いずれにしても、イスラエルは相変わらずシリア、ヒズボラ、イランの3兄弟の脅威にさらされているということである。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

コメントを残す

*