ロシア抜きのG7:進出するロシア、中国への対応協議 2014.6.5

<鼻息荒い?オバマ大統領>

3日、ポーランド入りしたオバマ大統領は、共産主義勢力を撃退し、民主主義に戻った事を記念する25周年記念式典に出席。ロシアの脅威から守るため、10億ドルを投入してヨーロッパのアメリカ軍勢力の増強をはかると宣言した。

また、ポーランドでは、ウクライナのポロシェンコ大統領に会い、共にウクライナの統一を守ると語り、ロシアに対する対立姿勢を明確にした。

オバマ大統領は、ブリュッセルでのG7のあと、NATO加盟国の国防相たちとも会談する予定。

<G7:ロシアが緊張緩和政策をとらなければ経済制裁強化へ>

日本でも報道されていると思うが、4日からブリュッセルで、G7サミットが行われている。

今年3月にロシアが、国際社会の意見に反してウクライナのクリミア半島を併合したことを受けて、ロシアのプーチン大統領は招かれていない。参加国はアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、日本である。

G7は、クリミア半島併合後も親ロシア派への支援を続けているロシアに対し、緊張緩和政策を要請。もし何もしない場合は経済制裁を強化すると共同宣言した。

<G7:中国は威嚇的行為を停止するよう要請>

ロシアだけでなく、中国も活発に動いている。中国は、東シナ海の尖閣諸島をめぐって日本に威嚇的行為を行っているが、南シナ海では、ベトナムとの領海すれすれのところで石油の採掘を行い、ベトナムとも激しく対立している。

この他の地域でも、領土を広げようとするかのような威嚇的行為が目立つ。

これに関しては、日本の安倍首相がリードして危機を強調。共同宣言に「中国は威嚇行為を止めるよう要請する。」との一文が加えられた。

<ロシアの反応は?>

ロシアは今回のG7に入っていないが、会議終了後、アメリカ以外のG7首脳と直接会談することになっている。

また6日には、ノルマンディー上陸作戦のDday(ナチスドイツ撃退のきっかけとなった連合軍の上陸作戦)70周年記念式典に、オバマ大統領、プーチン大統領がそろって出席する予定。今後、ロシアの反応も明らかになってくると思われる。

<ウクライナ情勢の実情:東ウクライナの親ロシア派ドネツク代表デニス・プシリン氏>

実際のウクライナじょうせいだが、東ウクライナの親ロシア派ドネツクの代表デニス・プシリン氏がBBCのインタビューに答えたところによると、ウクライナ軍による親ロシア派の攻撃は、すでに内戦の様相になっているという。

プシリン氏は、親ロシア派陣営に、ロシアやロシア以外からも多数の戦闘ボランティアが来ていることを認めた。また統一されたウクライナはもうないと断言。すでにウクライナ政府に戻ることはないという一線を越えたと語った。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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