ナイフによるテロ続く 2015.11.23

1)キリアット・ガットで4人刺される

テルアビブより南へ車で20分程度の町キリアット・ガットで、21日夜、13才少女を含む4人が刺された。負傷者はどの人も複数回刺されており、1人は中等度の負傷と伝えられている。

ただちに道路が閉鎖され、町中で警察250人を動員する捜査が開始され、数時間後、まだ血がついたままのナイフを持った少年を逮捕するに至った。

少年は、違法にイスラエル領内に入り込んでいたヘブロン出身のムハンマド・シャエイカー・アル・タルダ(18)で、Yネットによると、ムハンマドの友人ら2人が警察に通報し、逮捕に至ったという。通報した2人も一緒に逮捕されている。

逮捕に至る前、テロリストと間違われたベドウイン男性がリンチされて負傷していた。病院で手当を受けている他、違法滞在のエリトリア人(アフリカ)10人が、事件とは関係なかったが、この騒ぎで逮捕されている。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4728871,00.html

2)西岸地区でナイフ・テロ2件、パレスチナ人テロリスト2人射殺

22日日曜、エルサレムとマアレイ・アドミムの間の交差点で、パレスチナ人のタクシーが歩行者をひき殺そうとして失敗。車を降りてイスラエル人をナイフでシュムエル・シャピーラさん(51)を負傷させたところ、近くにいた市民が射殺した。

テロリストは、ラマラ近郊に在住するパレスチナ人のシャディ・ハシブ(32)。

その1時間弱後、西岸地区ナブルス近郊の入植地イタマル付近で、女性テロリストがイスラエル人をナイフで刺そうとしているのをサマリア地区のゲルション・メシカ代表が目撃。乗っていた車でこの女性テロリストをはねて、行為を阻止しようとした。

これを目撃した後続車の運転手と治安部隊が、テロリストを射殺した。テロリストはナブルス在住のアシュラカット・カタナニ(16)だった。

この後、パレスチナ自治政府ファタハ関連のツイッターページには、ゲルション・メシカ氏の顔写真を標的にした脅迫まがいの投稿がなされている。また、パレスチナ自治政府は、カタナニを殺害したあと、ナイフを遺体のそばにおいて、犯行をでっちあげたと言っている。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4729158,00.html

3)西岸地区グッシュ・エチオン(ヘブロン近郊)で刺された21才女性・死亡

上記3件のテロの後の22日午後、以前にもテロが発生したことのある交差点のバス停、ならびにヒッチハイクスポットで、ツファット出身のイスラエル人女性ハダル・ブクリスさん(21)が、パレスチナ人に頭などを刺されて重傷となった。

すぐに病院に搬送されたが、まもなく死亡した。テロリストは、治安部隊が射殺した。

www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/203760#.VlHvxaUWnA9

<ヘブロンでの治安部隊>

テロリストの多くがヘブロンから出ていることを受けて、治安部隊は、ヘブロンでのテロ活動鎮圧を続けている。

これまでに、複数を逮捕するとともに、扇動的な放送を続けるヘブロンのラジオ局に乗り込んで放送機材を破壊。以後6ヶ月は放送禁止と伝えた。

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4728779,00.html

<イスラエル領内からパレスチナ人追放へ!?>

最近のテロでは、イスラエル領内へ違法に侵入したパレスチナ人だけでなく、きちんと労働許可をもらって誠実に働いて来たパレスチナ人が犯行に走るケースも少なくない。

チャンネル10が伝えたところによると、COGAT(Coordinator of Government Activities in Judea, Samaria and Gaza)のヨアブ・モルデカイ長官は、数千人のヘブロン在住パレスチナ人に限り、イスラエル国内での労働許可を剥奪する方針が決まった。

さらに、今後はヘブロンだけに限らず、西岸地区全域のパレスチナ人に対し、新たな労働許可は出さないことになった。つまり、イスラエル領内にいるパレスチナ人(イスラエル国籍のアラブ人でないパレスチナ人)は、今ある許可が切れる前に、西岸地区へ戻らなければならないということである。

www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/203679#.VlCbraUWnA8

*少々複雑だが、東エルサレム在住のパレスチナ人は、イスラエル国籍を持つアラブ人ではないが、エルサレムの住人というステータスを持っている。したがって、上記の措置には含まれず、これまでと同様、イスラエル領内を自由に行き来できる。

<ケリー国務長官:今週イスラエル・ラマラ訪問予定>

ケリー米国務長官は、イスラエル・パレスチナ問題と、シリア・ISIS問題を議題に、今週、アブダビ、テルアビブ、エルサレム、羅mらを訪問する予定であることを明らかにした。

イスラエル・パレスチナ問題では、これまでにすでにイスラエル人16人とアメリカ人1人、エリトリア人1人、パレスチナ人1人が犠牲となっている。一方、イスラエルの治安部隊に射殺されたパレスチナ人は80人である。80人のうち、少なくとも半数以上は、ナイフでの攻撃中の射殺となっている。

しかし、ケリー氏が来た所で、ここまでこじれた状態で、大きな進展は期待できない。。というところか。

www.timesofisrael.com/kerry-to-arrive-in-israel-next-week-for-talks-on-recent-violence/

<石のひとりごと:霊的なまどわし横行か!?>

東エルサレム在住のパレスチナ人クリスチャンFさんによると、先日テルアビブでイスラエル人2人を殺害したパレスチナ人は、テルアビブのレストランで10年以上働いていたのだという。また犯行の2週間前に子供が生まれていた。

Fさんは、「10年も共に働けば、サルでも噛み付かない。子供も生まれたというのに、どんな洗脳を受けたのか。まったく理解できない。」と言っていた。

まったくその通りである。今日、ナブルス近郊でテロ行為に及んだ16才の少女は、倒れている様子を見ると、ちょっとチャンキーなどこにでもいそうな女の子だった。

テロを起こすのが、ごく普通の人々や女性、また16才や18才、しかも少女たち、また前には11才の子供がテロをおこすなど、これはやはり相当、異常という他ない。

最強を誇るイスラエルの軍隊や治安部隊が、手も足もだせないという点においても、パレスチナ人たちの背後で、なにか霊的な惑わしが横行しているのではないかと思わされる。今、パレスチナの子供たちを覚えてとりなしを!

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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