シリア:ダマスカス中心部、国境付近でも戦闘 2012.7.20

シリアでは、昨日、国防相ら高官3人が反体制派の攻撃で死亡。激しい戦闘がいよいよダマスカスの中心部に発展している。ダマスカス全体が戦闘地域になっているため、一般住民は逃げる場所を失っているという。
戦闘は国境でも行われており、イラクとの国境を反体制派が制覇しているとイラクが伝えている。トルコとの国境でも戦闘が行われており、トルコ国境も一部制覇したと伝えられた。イスラエルとの国境、ゴラン高原は無事。

アサド大統領は、政府軍の戦闘の様子と、新しい国防相の就任式をテレビで放送し、健在ぶりをアピール。しかし実際はすでにダマスカスを離れてシリア内の別の町にいる可能性を指摘するメディアもある。

<国連安保理、決裂>
シリアに対する厳しい制裁(軍事介入も含む)を西欧諸国が提案、19日採択が行われた。しかし、ロシアと中国が再び拒否権を発動し、否決となった。

問題は、20日に期限切れとなる国連のシリア監視団(300人)。ロシアは、シリアへの制裁なしで監視団の期限だけを45日延長するという独自の提案を提出、採択を求めたが却下された。

現在、監視団をどうするかの議論が行われているが、本日20日までに延長が決まらなければ、監視団は撤退となる。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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