シリア情勢:トルコとアメリカが協力体制を約束 2012.7.31

シリア情勢/ 政府軍がアレッポに総攻撃を開始してから今日で4日目になる。死者も日々80-100人は出ているもよう。どちらがどの程度優勢であるのかは不明だが、反政府軍も応戦しており、戦闘は激しくなるばかりである。

周辺諸国への難民は週末だけで20万人。各国国境に巨大なテント村が設営されている。国連関係団体が、テントなどの支援を行っているが、係官によるとホスト国からの資金援助も限界に来ており、国連の予算にも限りがあると語っている。

<トルコとアメリカの協力体制:イランとの対立も見え隠れ>

シリアと国境を大きく接するトルコ。トルコへのシリア難民の数は44000人にのぼる。先月にはシリアに戦闘機を撃ち落とされたり、北部クルド人問題への懸念など、トルコは、シリア内戦のとばっちりを最も多く被っている国と言える。

そのトルコが今後、アメリカと協力し、シリアの民主主義的な新政権への移行にむけて協力していくことが発表された。その中にはアサド大統領の辞任も含まれている。

イランは、アサド政権を支持しており、トルコに対し、「間違ってもシリアに軍事介入しないよう」との警告を発している。イランと対立の続くアメリカとトルコが協力することで、今後イランがどう関わってくるのか、注目されるところである。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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