シリア情勢とヒズボラ 2013.5.2

ヒズボラは、イランと協力してアサド政権を助けてきたが、最近数千人規模の戦闘員をシリアに送り込む準備をすすめているとの報告がある。ヒズボラのナスララ党首も「アサド政権は打倒されない。」と豪語している。

さらに、ヒズボラはレバノン南部、イスラエルとの国境にも徐々に部隊を増強しているという。UNIFIL(国連引き離し監視軍)が、ヒズボラに押されて、レバノン南部から撤退し始めているとの情報もある。

レバノンでは、ヒズボラがアサド政権を支援している事に対する反発が高まっており、内政が不安定になってきている。

<イスラエル軍が北部で大規模軍事演習>

ヒズボラの動きに先立ち、イスラエル軍が今週初頭から北部で、2000人の予備役兵を招集しての大規模な軍事訓練を行っている。訓練は以前から決まっていたことらしいが、あまりにも繊細な時期で、ヒズボラを刺激しかねない状況である。

この演習について、ヤアロン国防相には報告がなかったという。

シリア情勢、レバノン情勢が不安定になることは、イスラエルの治安を脅かすことになりかねない。イスラエルは警戒しながら様子をみているところである。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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