イランの新大統領と核問題 2013.6.18

イランで、穏健保守派のロウハニ師(64)が、強硬派候補者を押さえて過半数を獲得し、大統領に決まった件について。アメリカは、「もしイランが西側との関係改善を望むなら、その用意がある。」と外向的解決に期待するコメントを出した。

一方、イスラエルのネタニヤフ首相は、「ロウハニ師が穏健派だからといって、イランへの制裁をゆるめてはならない。」と釘をさした。

確かにロウハニ師は、ハメネイ師とは派閥の違うラフサンジャニ元大統領の支持を受けている。また、西側との新しいアプローチ、政治犯の釈放などを公約にあげており、イラン市民は熱狂的にこれを歓迎している。

しかし、イランでは、イスラム最高指導者ハメネイ師が、すべての分野において最終決定権を持っているため、結局イランの方針に大きな変化は期待できないと言われている。

<ロウハニ師初記者会見>

17日、当選後初の記者会見で、ロウハニ師は、イランはウランの濃縮を継続する。しかし、開発の透明性を改善すること、西側との建設的な関係改善をめざすと述べている。今後のロウハニ師の手腕が注目される。

<イランが4000人部隊をシリアへ派遣>

イランは、アサド政権をサポートするため、シリア側ゴラン高原周辺へ4000人の革命軍部隊を派遣した。同地域へ戦闘員を派遣しているヒズボラだが、ナスララ党首の兄弟が戦闘で死亡したとのニュースが入っている。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

コメントを残す

*