イランが国連にコロナ支援要請:アメリカが阻止する構え 2020.4.10

ホワイトハウス 出展:ウィキペディア

イランの新型コロナ現状

イランでは、当初感染拡大と死者の多いことで、注目されていたが、現在は世界で6番目。感染者は6万6220人、死者は、9日だけで、117人を記録し、4110人となった。アメリカもだが、イランでも新しく感染する人の数は、減少傾向にあるとイランの保健省は言っている。

しかし、実際の数はもっと多いのではというのが、世界の見方で、イランのイスラム最高指導者ハメネイ師も、今月23日から始まるイスラムのラマダンは、家で、祈るよう指示している。

www.timesofisrael.com/iran-virus-deaths-pass-4000-but-regime-says-number-of-new-cases-dropping/

そのイランだが、IMF(国際通貨基金)に、コロナ支援金として、50億ドル(5500億円)を申請した。

イランは、アメリカと国際社会からの経済制裁を受けていたので、コロナ危機が、致命的なまでの被害になっていると主張する。

これを受けて、ヨーロッパは、3月23日、イランに2000万ユーロ(236億円)支援すると発表した。

しかし、アメリカは、イランのこの主張に懐疑的で、IMFの主要な出資国として、このイランの50億ドルの支援要請については、拒否権を行使する構えである。

アメリカは、イランの中央銀行こそが、テロ組織への支援を行っていたと主張している。ポンペイオ米国務長官は、制裁を継続するかどうかは、常に検討するが、今はイランへの支援が、コロナ対策ではなく、イラン政権に入るとの認識を述べている。

また、本当に人道的に、医療物資や医療危機が必要になれば、そういったものへの制裁はないと認識していると語った。

edition.cnn.com/2020/04/09/politics/iran-us-imf-corona-aid/index.html

イラクのアメリカ軍を攻撃するイラン

そのイランだが、今年1月3日、アメリカにスレイマニ総司令官を暗殺されて以来、イラン傘下の武装組織を使って、イラクに駐留するアメリカ軍や、バグダッドのアメリカ大使館周辺への攻撃を散発させており、緊張が続いている。

それは、今アメリカが、コロナとの大変な戦いを繰り広げる中でも変わっていない。イランがいうように、コロナ対策で経済が危機にあっても、この点については、変わっていないのである。

先週、トランプ大統領は、イランに対し、攻撃を続けるなら、非常に大きなツケを払うことになると釘をさしている。

www.reuters.com/article/us-iraq-security-usa/threat-from-iran-to-us-forces-in-iraq-remains-significant-senior-us-diplomat-idUSKCN21R3DG

こうした中、シリアのイラン関連基地地域への攻撃も散発している。イランはイスラエルによるものと非難しているが、イスラエルはいつものようにノーコメント。

8日、ホムス地域への軍施設が攻撃されたが、その激しい破壊の跡が8日、シリア国営放送から発表された。このような時でも、イランが、シリアからヒズボラまで、影響力を維持しており、イスラエルもまた油断できないでいるということである。

www.jpost.com/Middle-East/Attack-on-Syrian-regimes-Shayrat-airbase-pictures-reveal-massive-damage-624211

レバノンのコロナ対策で活躍:ヒズボラ

そのヒズボラだが、レバノンにおいて、豊かな財政をもって、医療センターを開設するなど、国のコロナ対策に貢献している。レバノンでの感染者は現在、463人、死者は12人となっている。

しかし、ヒズボラの財政はイランに支えられている。イランは、コロナ支援金を国際社会に要請しているが、こうした海外のテロ組織を支援する資金は、まだ持っているということである。

www.reuters.com/article/us-health-coronavirus-lebanon-hezbollah/hezbollah-asserts-role-in-lebanons-coronavirus-fight-idUSKBN21J537

石のひとりごと

世界のニュースを追いかけているが、どうも、世界は少しづつ収束にむかいはじめた気配がし始めている。一方で、日本はいよいよこれからであり、政府の作戦の甘さからもしかしたら大変な感染爆発にこれから入っていくのではないかと懸念してやまない。

そうなると、日本が再び、収束にむかっている世界に対して、新たな感染源になってしまうことにもなりかねない。日本でどうか爆発的感染にならないようにと祈りに力が入る。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。