イスラエルの治安閣議は先週、ヨルダン川西岸地区に、新たにユダヤ人入植地22か所を設立することを承認するかどうかの投票を、水面下で行ったと伝えられていた。
5月29日(木)、カッツ国防相が、正式にこれを認めると表明した。22か所は今後インフラ整備なども進められ、西岸地区におけるイスラエルの存在を確かなものにすると言っている。
22か所は、西岸地区全域に散らばっているが、特にヨルダンとの国境沿い、またイスラエルとテルアビブを結ぶ高速国道433号線の周囲に多数の入植地が計画されていることがわかる。
また、2005年に、ガザからユダヤ人が撤退するのに合わせて、当時、撤退させた2か所、ホメシュ、ツァノールが含まれている他、北部の紛争遅滞でもあるパレスチナ人地区のジェニンに近いところにもある。
カッツ国防相は、これは、西岸地区にパレスチナ人の国ができることを阻止するためだと明確に表明した。
これは、宗教シオニスト政党のスモトリッチ経済相と、カッツ国防相が推していた案で、スモトリッチ氏は、この決断を賞賛した。スモトリッチ氏は、西岸地区の入植地に住むユダヤ人を50万人にするとの目標を政府に伝えている。
西岸地区サマリア地区のユダヤ人自治体ヤッシャ評議会のイスラエル・ガンズ代表も、1967年の六日戦争でイスラエルは西岸地区を制覇したが、それ以来になる重要な決断だと賞賛した。
しかし、これは明らかに、イスラエルが西岸地区に領域を拡大する動きである。パレスチナ人の反発・抵抗だけでなく、パレスチナ人の国を立ち上げて2国家共存が高級的な平和につながると考えている国際社会からの反発も必須と予想される。
石のひとりごと
この大胆な動きに驚かされた。いよいよネタニヤフ政権が、ガザに続いて、西岸地区の支配にも出始めた感じである。
これからどうなるのだろうか。国際社会の非難はどうなるだろうか。懸念しかない。。