目次
生まれる直前のテロで2週間後に母親に続いて胎児も死亡
5月14日(水)、ヨルダン川西岸地区で、出産直前で病院に急いでいたゲズさん夫妻の車が、パレスチナ人の銃撃テロにあい、妊婦だったツェラさん(30)が死亡した。
生まれるはずだった胎児は、帝王切開で産まれたが重傷だった。父親のハナヌエルさんは、この息子をダビッド・ハイムと名づけて回復を祈ったが、産まれてから2週間後の29日(木)、死亡した。
www.timesofisrael.com/baby-of-pregnant-terror-victim-dies-after-fighting-for-his-life-for-two-weeks/
葬儀は本日、エルサレムで行われることになっている。ゲズさん夫妻は、西岸地区入のブルチン入植地に住んでいた人である。ネタニヤフ首相はそのことを覚え、この深すぎる悲劇に励ましの言葉もないとしながらも、夫妻をヒーローだと評した。
テロリストはイスラエル軍が射殺
ツェラさん母息子を殺害したパレスチナ人テロリストは、ナアエル・サマラで、犯行時、「アラー・アクバル(イスラムの神は偉大なり)」と叫んでいたという。イスラエル軍は、24日(土)、サマラを射殺した。
サマラが背負っていたバックパックには、ツェラさんを殺害したライフルなどの機材が入っていた。
イスラエル軍は、サマラが所属していたテロ組織の指導者ら複数のパレスチナ人も逮捕している。
www.timesofisrael.com/baby-of-pregnant-terror-victim-dies-after-fighting-for-his-life-for-two-weeks/
過激右派ユダヤ人入植者による復讐
ツェラさんたちは、西岸地区に住む入植者である。ツェラさんが、パレスチナ人のテロで死亡した後、これに対する復讐行為が続いた。*入植者だからといって全員が過激ではないことに注意
5月16日、イスラエルのアリエル市に近いパレスチナ人の村ブルキンで、過激な入植者(セトラー)たちが、15台の車両に放火。
続いて23日(金)にも、セトラー数十人が、ブルキンを襲撃。パレスチナ側の報道によると、襲撃したセトラーは、約40人。家屋5棟、車両5代が放火され、パレスチナ人8人が負傷した。
また25日(日)にもセトラーたちは、ブルキンを襲撃したとのこと。
イスラエル軍は、現場にかけつけているがが、セトラーたちはその前に、もういなくなっているとのこと。その後も逮捕したとの情報はない。
www.timesofisrael.com/settlers-said-to-raid-palestinian-village-for-2nd-time-in-3-days-no-arrests/
石のひとりごと
西岸地区に住む入植者たちは、イスラエルの神を信仰する人々である。聖書によると、昔から過激な者たちはいたと書かれている。熱心党と書かれている人々である。
しかし、妻と生まれたばかりの息子を失ったハナヌエルさんは、どう感じているのだろうか。神を信じていたのに、これ以上はないほどの悲劇である。
確かに慰めのことばは、ひとつもないが、ハナヌエルさんの心が折れてしまわないように祈る。