西岸地区での“鉄の壁”作戦:2週間でテロリスト50人以上死亡・100人逮捕 2025.2.3

Smoke billows from the site of several explosions during an Israeli raid on Jenin in the northern West Bank, February 2, 2025. (Mohammad Mansour / AFP)

イスラエルは、人質の解放に応じて、パレスチナ囚人たちを西岸地区と東エルサレム、ガザへも釈放している。

しかし、同時進行で、西岸地区では、ジェニンを中心にトゥルカレムなどの地域で、本格的なテロリスト掃討作戦「鉄の壁」を行っている。

空爆や銃撃戦に加え、この週末には、3回のドローン攻撃でパレスチナ人4人が死亡した。このうち2人は、2023年11月に人質解放後に釈放されたテロリストだった。しかし、2人は、巻き添えになった市民で、一人は14歳少年だった。

www.timesofisrael.com/idf-says-drone-hit-terror-operatives-in-jenin-palestinians-claim-14-year-old-killed/

この作戦を開始してから約2週間の間に、イスラエル軍は、テロの拠点になっていた建物23棟を破壊した。一気に20棟が同時に爆破される様子が伝えられている。

また、武器40個、爆弾80個を押収、無力化し、指名手者100人を逮捕した。イスラエル軍によると、激しい戦闘で、これまでに死亡したパレスチナ人テロ工作員は、50人以上激しい戦闘で、巻き添えで、幼児が死亡するケースもあったとイスラエル軍は認めている。

なお、西岸地区では、2023年10月7日以降、約6000人が、テロ容疑者として逮捕されており、このうち2350人以上がハマス関係とされている。

また今週末には、過激右派入植者による放火事件もあったとのこと。襲われたのは、エリコ近くのベドウィンの村で、モスクにも火を放ったという。死傷者の報告はない。この村では、昨年9月にもヤギ50頭が、入植者たちに毒殺されたと主張している。

www.timesofisrael.com/idf-says-50-terrorists-killed-in-west-bank-since-offensive-started-two-weeks-ago/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。