米コロラド州の人質を覚える親イスラエルイベントでテロ:8人火傷で重傷者も 2025.6.2

An officer walking a dog in Boulder, Colo., on Sunday, near the site of an attack at an event honoring Israeli hostages.Credit...Michael Ciaglo for The New York Times

6月1日(日)午後1時半ごろ、アメリカのコロラド州のボウルダーで、まだガザにいる人質を覚えるイベントで、男が火炎瓶や、即席の火炎放射器を投げ込み、少なくとも8人が火傷を負う事件が発生。1人は重傷となっている。

目撃者の証言によると、女性たちが足に火傷を負っており、一人は、全身に火傷を負っていた。炎が燃え移った服を脱いだり、地面にころがって火を消そうとする人もおり、皆が「水、水」と叫んでパニックだったという。

このイベントは、デモではなく、ただ人質を覚えようとする平和的な静かなプレイヤーウオークのようなもので、被害者は高齢者が多かったようである。

被災者は67-88歳の高齢者ばかりで、エルサレムポストによると、1人はホロコーストサバイバーだった。

www.jpost.com/breaking-news/article-856248

犯人は、エジプト人、モハンマド・サブリー・ソリマン(45)で、裸で「シオニストは終わりだ」「パレスチナは自由だ」と叫んでいるのが目撃されていた。ソリマンは、現場に駆けつけた警察官に逮捕された。

ホワイトハウスによると、ソリマンの滞在ビザは切れており、不法滞在者だった。FBIは、単独犯のテロ攻撃、ヘイトクライムとして捜査を進めている。

被害にあったのは、「Run for their lives(彼らの命に向かって走る)」という団体である。毎週約1キロ、約18分、静かに歩きながら人質の解放を祈るというイベントを、アメリカ各地で行っている。NYTによると、ボウルダーでは、2023年末から、定期的に行われていた。

run4lives.org

ユダヤ人組織と限定した組織とは書かれていないので、福音派など非ユダヤ人だが、イスラエルに思いのある人も参加していた可能性もある。

ワシントンで、イスラエル大使館のユダヤ人2人が殺害されてから2週間もたっていない中で、こういう事件が発生したことから、在米ユダヤ人の間に危機感がさらに深まっている。

警察は類似の犯罪が発生する可能性もあるとして、シャブオットの例祭を祝っているユダヤ人関連施設などの警備を強化した。

www.timesofisrael.com/several-wounded-in-firebomb-attack-on-rally-for-israeli-hostages-in-colorado/

www.ynetnews.com/article/ry4hliqfgl#autoplay

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。