第19回マカベア・オリンピック開会 2013.7.19

ユダヤ人たちは1932年から、マカベアと名付けられたユダヤ人だけのオリンピックを4年ごとに開催している。離散民族ならではというか、ユダヤ人だけでも世界中から選手が集まるため”オリンピック”になるのである。

*マカビーとは、紀元前167年、当時エルサレムで圧政を強いていたシリアを父と息子5人だけで追放したという奇跡のマカビー一家の名前である。

第19回目となるマカビーオリンピックの開会式は18日、エルサレムのテディスタディアムで行われた。参加国は過去最高の78カ国、選手は約9000人。競技は、陸上から水泳、テニスなど国際オリンピックに準ずる。選手の中には北京オリンピックで金メダルをとった選手など有名選手も多数含まれている。

ゲームは30日まで行われるが、この間、海外から来た同胞ユダヤ人選手たちに国内ツアーがふるまわれるなど、イスラエルは最大限の歓迎をする。予算は5500万ドル(55億円)でこのうち公費は3300万ドル(33億円)となっている。

18日開会式が行われたテディスタジアムは超満員の3万人。ペレス大統領、ネタニヤフ首相も参加し、「我々の永遠の首都エルサレムへようこそ!」と挨拶した。

この大きなイベントは、ユダヤ人の団結とディアスポラの選手の移住のきっかけをつくるというシオニズム的な目的で行われている。ユダヤ人はまだまだ世界に散っているということである。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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