南部ベドウインの町で暴動 2015.1.22 

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4617695,00.html

ベエルシェバ近郊のベドウインの町らファット。非常に貧しく、高校など学校が麻薬売買の巣になっている。そのラファットに、先週水曜、警察が突入し、麻薬ディーラーらを逮捕した。この時の衝突で、警察官3人が負傷した他、アル・アジャール(22)が警察の発砲で死亡した。

これに対し、ベドウインたちが、アル・アジャールは麻薬関係者ではなかったと主張して警察に反発。暴力的なデモに発展し、警察との衝突で、ベドウインがさらに一人死亡した。以来、警察に火炎瓶を投げるなどの衝突が続いている。

アル・アジャールの葬儀は日曜に行われたが、その時の渋滞で、前後左右を車で囲まれて動けなくなった警察車両が、群衆に投石などで襲撃された。警察車両は防衛仕様になっているが、それでもかなりのダメージを受けており、中にいた5人の警察官の命に危険が迫る状態だたという。

昨日火曜、周囲の車を蹴散らしながら逃げようとする警察車両の様子が公開された。今後のイスラエルとベドウインの関係悪化が懸念されている。

現在、イスラエル領内に定住しているベドウインは、約20万人で、全人口の3.5%を占める。その50%がラファットに在住している。

ベドウインは、常にイスラエルで最も貧しい人々で、彼らの町は、犯罪の温床になっている。イスラエルは、ベドウインの生活向上のために様々なプロジェクトを展開しているが、状況は改善していない。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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