北部情勢:とりあえず沈静化へ 2015.1.30

緊張していた北部情勢だが、29日以降、平穏となり、とりあえず沈静化した形となっている。住民には通常の生活に戻るよう指示が出された。ヘルモン山のスキーリゾートも開放されたが、当然スキー客はかなりまばらである。

沈静化したのは、ヒズボラが29日深夜、「イスラエル兵2人を殺害した攻撃は、イスラエルがヒズボラとイラン軍兵士ら12人を殺害したことへの報復だ。それ以上のことは望んでいない。」とのメッセージを伝えて来たことがきっかけとなっている。

イスラエルも全面戦争は避けたいところであるため、29日のレバノン領内ヒズボラ関係地点への攻撃を機に、攻撃は行われていない。しかし、軍は現在も警戒態勢を継続するとともに、レバノン、シリアからの侵入者を防ぐための国境にそった塹壕の設置を進めている。

www.jpost.com/Israel-News/IDF-remains-on-alert-as-tense-calm-takes-hold-of-northern-borders-389503

ゴラン高原は、冬はスキー、夏はハイキングや果樹園でのフルーツ狩りなど、イスラエル人にとってのリゾート地。テレビニュースによると、さすがのイスラエル人も北部情勢が緊張するのを受けて、ゴラン高原での休暇を次々にキャンセルしているという。

昨日29日、死亡した2人のイスラエル兵の葬儀が行われた。2カ所とも数百人が参列した。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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